21-40

白板に宿る活字の数をかぞえる 億すら越えても未だ届かぬ


気づいたら手紙を書くのに慣れました 遺書を書くのも馴れていました


いつだって 夢物語は浅ましく 僕らの時間を喰って生きてる


瓦屋根 波打ち際に君をみる 幻覚ですら世界の縁どり


いまは未だ帰ってこなくていいんです 交わした約束あるのですから



生きるのに要るのは銭と友情と 霞をたべる覚悟と誓い


何者も赦せぬ夜に聴いたうた 記憶の数だけある言葉


聴覚を失っていた数年間 後悔すらも忘れていそうで


青春と叡智に満ちた学び舎は はるか遠くに滲んだ思い出


君だから許せた綺麗事の数 鼓動に刻んだ景色と憧憬



この海は 貴方の心の色でしょう 広くて深くて測り知れない


この灯台 貴方の言葉がよく似合う 熱に浮かされ音に溺れる


この若葉 貴方の笑顔と共に咲く 季節の訪れ 知る合図


この月は 貴方が語った夢だった 幻ひとつ夜に溶けてく


この石は 貴方の瞳で燃えている アメジストから産まれた感情



午後6時 雲間を切り裂く五線譜に 羽ばたいたのは神様だったか


寝るまえに 炭酸水と叡智の石を 真水なんかじゃ飲み干せない業


片隅にいつだってある選択肢 心の澄むとこ みんなのいるとこ


顔ぶれも場所もかたちも変われども 変わらぬものがあるところ


学び舎は 違えど目指すは 最高峰 猛るグリフォン 焚きつける蛇

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