第22話 草むしり(北門)
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西門の草むしりを終えたレンたちはギルドで報酬を貰い、翌日に北門の草むしりを請けることにした。
今日は少し肌寒い気温で、メルルはスラのんをカイロ代わりに暖まっていた。
「おーい、メルル?」
「……」
「おーい?」
「……」
「聞こえてる??」
「……なに?」
「返事しろよー?」
「わ、分かったわよ……」
「ところでスラのん返してくれよ」
「え? 今、動くカイロことスラのんで暖まってるよ?」
「スラのん、【技 光合成】で発熱してるんだな」
メルルと喋りながらミッドラル王国北門へ向かう。道中スラのんはメルルに独占されていた。独占禁止法の違反である。
さて、北門に着いた一行は早速草むしりを始めた。
「レン、あんまり草無いね」
「そうだな。すぐに終わりそうだ」
スラのんがぽよーん!とメルルの肩から降りると、レンの肩に乗った。
「相棒、僕は相棒の頭で光合成してるよ」
「おーけー」
するとメルルが近寄って来て、殴られると思ったレンは一歩引いた。
「何引いてんのよ?」
「殴られると思って」
「殴らないわよ。これでも私は乙女なんだから」
「乙女座の間違いだろ?」
「殴るわよ?」
「す、すまん」
メルルの言いたかったことは、この程度の草なら火の魔法で一掃できる、ということだった。レンは「なるほど」と納得し、メルルに全てを任せることにした。
メルルの火系魔法はミッドラル王国北門周辺の草をあっという間に一掃した。
「おおーすげえな、メルル」
「えっへん!」
「ぺったんこやんけ」
「どこ見てんのよ!!!」
「メルルお前、本当はサソリ座の女?」
「お黙りっ!」
レン一行はミッドラル王国北門の草むしりを一瞬でクリアした。ギルドに戻るとギルド嬢ミアの勧めでEランク昇格試験を受けることにしたのだが、Eランク昇格試験は「スライムのこころ」を手に入れることにだった……。
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【メモ】
次回、「スライムのこころ」を手に入れるEランク昇格試験。
スラのん【技】
ファイアボール
光合成
メルル
レン
18才
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2024年12月19日
少し修正しました。
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