第4話 経緯
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レンが眠りに落ちたあと、スラのんたちは小さな声で話を始めた。
「ところであかりちゃんはなんでこんなところにいたの?」
「私、元々テイマーさんがいたんですけど、野放しにされちゃって」
「ひどい奴がいるもんだなあ」
「ガンズって言うテイマーさんで、私もちょっと気に入ってなかったのでちょうどいいですよ」
「ガンズってあの万年Fランクテイマーで有名の?」
「そうです」
「へぇー、そうだったんだ」
「ミッドラル王国へ向かう途中で、もめまして……」
「それで、見捨てたわけだ」
「そうです」
「ん? そう言えば僕たちもミッドラル王国へ向かう途中だよ」
「えっ」
「たぶんそのガンズに会うかもしれない」
「ええーっ」
「あ、でもあかりちゃんはここに入っていれば分からないよ」
「マジックポーチですね」
「そう、何でも入るよ」
「他に何か入ってるんですか?」
「え? ああ、ドングリ、かな……」
「ドングリですか。少し可愛いですね」
「ありがとう。大きさも調整できるから明日からはレンにプレゼントして、使ってもらおうと思うんだ。僕が持ってても宝の持ち腐れだしね」
「レンさんにですか。お二人、仲が良いですね」
「そかな」
「私、その信頼関係が少しうらやましいです。私もレンさんに気に入ってもらえるでしょうか」
「大丈夫だよ。レンはああ見えても優しいからね」
「感謝します」
「いえいえ」
夜も深くなり、スラのんたちも次第に眠りに付いた。
あかりの光がほんわりと夜の帳の中で光っていた。
「スラのん~、もう食べられないよ~」
レンは深い眠りの中、グーグーと美味しそうな夢をみているのであった。
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