とある夏の戦い

ピンシャン

英雄が散った夜

これはとある夏の夜の物語...


「こちらブラボー、侵入成功。これより対象に接近し任務を開始する。」


『了解。対象は今休眠状態だ。くれぐれも刺激してくれるなよ。対象が覚醒状態

になった場合我々では手がつけられん。』


「俺はこの仕事を何年もやってきた、今更この程度の任務で殺られるかよ。」


『そうだな、貴様の手腕は信頼している。だがしかし、奴らも我々に対して適用し  始めている。油断は禁物だ』


「わかったって、お前は俺のかぁ~ちゃんかって。この任務が終わったらまた    

いつものバーで飲もうぜ!」


『その時は貴様の金で死ぬほど飲んでやる。くれぐれも死ぬなよ!      GOOD LUCK…』ガチャン


「頼むからそれはやめてくれ、まぁ、俺は死なないよ。期待して待ってろ相棒。」


そして彼は任務を始めた。自身の丈の何百倍もある化け物に対し。背中につけている飛翔装置を用い化け物の近くまで近づき体液を採取するための機構を取り出した。


「それ」には鋭い針がついていた。「それ」は組織の技術部門が化け物の体液を採取しやすくするために開発した最新鋭のもの。まず新人にはお目にかかれず、ベテランでも触ることはない。


しかし、それを使えるということが彼の経験や功績の大きさを示すのだろう。そして彼はいつものように「それ」を対象に突き刺し体液を採取した。成功を確信した彼は一時的に休止するために近くの壁に張り付いた。これも組織がとある生物の足を真似して開発した機構である。


そして、小休止を取っていた彼は自身の視界が狭まっていっていることに気づく。最初は何事かと戸惑っていたが

体の力が抜けていくのがわかると、すぐさま組織に報告するためにトランシーバーを手にとり


「奴ら!設置型の毒を!!開発してやがっ...」


彼は言葉を言い切ることなく事切れ、落下した。英雄と言われた彼のあっけない最後だった。




































その時、化け物が休眠状態から覚醒状態へと移行した



















































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「ん、ん〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜あぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜、ふぅ...

かゆっ! 蚊に刺されたんかな? 結構良い殺虫剤撒いてるから大丈夫だと思った     のに。あ〜〜ついてない」





















これはとある夏の夜の物語...




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とある夏の戦い ピンシャン @sennbatum4

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