第11話再会
「おじさん、おばさん、お久しぶりです」
「元気だったか?裕也」
「ええ」
「大きくなったわね」
「ええ。おふたりともお変わりなく」
かなり老けているが、口にはしない。
とくにおばさんに言ったら、命がない。
「進路は決まったのか?」
「だいたいは・・・」
必ず訊かれる受験生。
「話は両親から聞いてるね」
「ええ。祖父母の家の掃除と聞きましたが、する必要ないですね」
「あの家は、両親の余生の住まいには充分かな」
「だと、思います」
手すりもエレベーターも完備されて、そこいらの老人ホームより快適だ。
一応、メールをしておこう。
「両親には、まだ言わないようにね」
「どうしてですか?」
「驚かせたいから」
文字でうっただけ。
言ってはいない。
「ところで、お兄ちゃんと美幸ちゃんは?」
いつの間にか消えた。
「訊いたよね?」
「お兄ちゃんは、関西の大学ですね」
「その通り」
「美幸ちゃんも、僕と同級生ですので受験生ですね」
彼女はどうするんだろう?
そういえば、ここは雪国だから夏休みは終わってる。
僕はまだ、一週間は残っているが、どう過ごそうか?
レイアウト作成?
却下。
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