第10話発展

「裕也、ひさしぶり」

従兄のお兄ちゃんが、手を挙げている。


「久しぶり、新一兄さん」

「よせよ、昔みたいにしんちゃんと呼んでくれ」

「じゃあ、しんちゃん」


昔は、そう呼び合っていた。

懐かしい。


美幸ちゃんは助手席に乗り、僕は後部座席に乗る。


あれ?

ここからふたりの家までは、かなりある。


しばらくは、寝かせてもらうかな。


車に乗り込む。

そして、5分後。


「着いたよ」

もう着いた。


そういえば、トンネルに入った気がする。

気がするのだが・・・


「発展したろ?裕也」


発展しすぎだ。

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