第9話従兄

「あっ、そろそろお兄ちゃんが迎えに来る」

美幸ちゃんは、時計をみる。

右手につけている。


そういや、左利きだったな。


「タクシーか何かで?」

「ううん。自家用車」


この辺は、マイカーがないと生活できなかったな。


「修兄ちゃんは、元気?」

「元気だよ。大学生活をエンジョイしている」

「どこの大学だっけ?」

「関西の〇〇大学」

「あんな遠くまで?」

「雪国は嫌いらしい」


確かに大変だもんな。


ピンポーン


呼び鈴が鳴る。


「あっ、お兄ちゃんが来たみたい」

「久びりだな。随分会ってないけど」

「高校から、関西にいるんだよ」

「知らなかった」

「夏休みが長いのに、逆に驚いたみたい」


そう・・・


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