第3話制服

「久しぶりだね、裕也くん」


そこには昔と変わらない笑顔があった。


「あっ、君は、父の妹の久代叔母さんの娘さんで、僕の同い年で高校3年生の、楠美幸ちゃん」

「説明臭いセリフを、どうもありがとう」

「ふてくされてない?」

「気のせいだよ」


美幸ちゃんの制服は眩しかった。

チェックのスカートがよく似合う。


「どう?大人っぽくなったでしょ?」

「うん。すごく」


来年もっと化けるんだろうな。


「制服姿という事は、部活か何か?」

「ううん。もう学校始まってるよ」


ここは雪国。

夏休みは短いことを思い出した。


「で、どうしたの?」

「おばさんから頼まれてね」

「母さんから?」

「うん。裕也くんが怠けないように見張っておいてくれって」


信用ないな。

まあ、夜はのんびりできるからいいか。


「のんびりはさせないよ。夜は家に来てもらうから」


信用されてないんだな。

オレ・・・

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