第15話 勇はのんびりと黒印状を送った人のところへ向かいますが……

栗島勇side

「……」


 勇は黒印状に出した場所に向かおうとするが……


(中身見たが名前も住所も書かれてないからどうやって行こうかな)


 黒印状の中身を確認したら白紙で何も書かれてなかった。


(どうするかな)


 勇は歩きながら考える。


(1時間後に家に迎えにくるとはいってたけど……)


 勇は自然公園に入り近くのベンチに座る。


(……何となくだけど皆いそうな気がするから行きたくないな)


 勇の勘は間違っていない状況であり、今、家族全員集合している状態である。


「……」


 勇は無言で考える。









「……!!」


 勇は何かを思いつき行動し始める。





 ???side

「さあて、あいつをどう料理するか」


 不適な笑みを浮かべて男は言う。


(黒巣様、黒印状を出すなんて相当怒ってますな)


(そりゃあ病院に運ばれて治療してから意識をすぐ取り戻した瞬間に「栗島勇を連れてこーい!!」と怒り狂ってましたからね)


(鳥の巣ヘアーのこと言われたことが相当根に持ってますな)


 3人の部下はこそこそと小さな声で話をする。


「おい、迎えの車は準備してるんだよな?」


 男は3人の部下に聞く。


「「「はい!いつでも迎えに行けます!!」」」


 3人の部下は同時に答えた 


「よし!早いが勇を迎えに行ってこい!!」


 男は怒った表情で言う。


「「「わかりました!!」」」


 3人はてきぱきと車庫に向かい要領良く車の準備をして行く。


「……勇君、貧乏くじだな」


「……そうだな」


「……これからのことを考えるとな」


 3人は準備をしながら話をする。


「……この施設に来たら人体実験モルモットにされるのは確定だからな」


「……万が一、亡くなったとしても権力でもみ消すだろうからな」


「黒印状を出した以上、勇君は1日奴隷のような状態だからな」


 3人はこれから勇君が来て何をするだろうかという話を始める。


「……まあ、可愛いそうだが黒巣様の命令には逆らえないからな」


「……そうだな」


「違いない」


 1人に部下の話に2人の部下は頷いた。


「我々は皆が家庭を持っていて子供がいるからな」


「……今の仕事を失ったらな」


「次の仕事がな……」


 3人はそれぞれ暗い表情を見せながら準備を終えた。


「部隊長!」


 1人の部下が声をかける。


「なんだ?」


 部下の声に反応する


「もしも、黒巣様の命令で勇を殺せと言われたらどうしますか?」


 部下は真剣な表情で質問する。


「……」


 部隊長は無言になる。


「部隊長?」


「……


 ゆっくりと部隊長が声を出す。


「仕事の指示で容赦なくこの施設で殴ったり痛め付けたりしたからな」


 無表情で部隊長は言う。


「我々はもう健全には生きては行けないだろうな」


 落ち込んだ表情で言う。


「……そうだな」


 悲しそうな表情で言う。


「……妻、子供には今の仕事は言えないな」


 涙を流し始める。


 3人はかなり精神的に落ちこみ、それぞれ2分程、表情に感情を出して行った。














「……落ち着いたか」


 部隊長は心を落ち着かせてから2人の部下に声をかける。


「「はい!!大丈夫です!!」」


 力強い声で2人は答える。


「よし!行くぞ!!」

「「はい!!」」

「……」


 力強い声で3人は言う。











「「「???」」」


3人は言葉も出せないぐらいに状況が処理出来なくなり膠着フリーズした。

 





 

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