第3話戦闘

わかってますよ。

と言ったけど100%勝てるかわからない、っていうのが私の実力です、しかし、相手はC級、しかも小規模、このぐらいはすべての魔法高専生が一人でクリアしないといけないレベルらしいので、私は覚悟を決めて良い練習相手と思い、蒼麻君の視線を感じながら、私は必死に戦闘を続けました。彼は私の幼馴染であり、私にとって特別な存在です。そのため、彼が見守る中での戦いは、私にとってただの戦闘以上の意味を持っています。彼に失望させるわけにはいけませんし、期待に応えたいという気持ちが私を突き動かしました。


敵の攻撃が激しく続く中、私は決定的な一撃を放つ決意をしました。

なぜなら、私は体力がないので、長期戦はむりだからです

私は魔物達から距離を取り絶対零度空間の魔法陣を完成させ絶対零度空間を発動させた。冷気が渦巻き、敵を一瞬で凍結させる。その瞬間、空間が凍りついたかのような静寂が広がり、私はその美しい光景に少しの安堵を覚えた。しかし、その安堵も束の間、強烈な疲労感が押し寄せてきた。

私は力を振り絞り、氷を飛ばして魔物を粉々に粉砕した。


蒼麻サイド


絶対零度に達した物体は、分子が完全に静止するため、もろく脆くなり、ほんの少しの衝撃でも粉々に砕け散る。そして、絶対零度空間を展開することは、自分の魔力を消耗するだけでなく、周囲から吸収したエネルギーを制御し続けなければならないという過酷な技だ。

今回は敵がまとまっていたので魔物を閉じ込める結界は小さくすんだが、もし範囲がもっと広ければ渚は1、2周間眠っていただろう

現に10メートル四方の結界内で発動しても全身が震えているのが証拠だろう。

とりあえず褒めてやらないと、機嫌を損ねるだろうからな


渚サイド


全身が震え、手足がかすかにしびれ始めました。技を使い切り、体は既に限界に達していました。脚が震え、視界がぼやけていきます。どうにかして立っていようとするも、力が尽き、もうすぐ倒れてしまいそうです。

その時、蒼麻君の影が私の視界に入ってきました。彼の存在が近づき、優しくも力強い手が私の肩に触れた。彼の手の温かさが、冷えた体を包み込み、心地よい安心感をもたらした。


「大丈夫か、渚?」


蒼麻君の声が私の耳に届きました。その声には深い心配が込められており、その優しさに私は心からの感謝を感じました。私は微かに頷きながら、彼の肩に寄りかかり、彼の顔を見上げました。


「すみません、蒼麻君…お手を煩わせてしまって」


私は力を振り絞って申し訳なさを口にした。自分がこんなにも無力で、蒼麻君に迷惑をかけてしまったことに対する悔しさと申し訳なさがこみ上げてきました。蒼麻君は、その言葉に対して無言でただ優しく微笑み、私の肩に手を回して支え続けてくれて、その笑顔に、私の心は少しずつ安らいでいきまして。


「休んで、大丈夫だよ」

「ありがとうございます、後10分ぐらいこのままでいいですか」

「いいよ」


蒼麻君が優しく言ってくれたその声には、私への深い気遣いと心配が込められていて、私はその言葉に心から感謝しました。彼がどんな状況になっても助けてくれるっていう信頼のおかげで、私はこの戦いを乗り越えることができました。

蒼麻君の優しさに、心から感謝しながら、私はゆっくりと体を落ち着かせました。


蒼麻サイド


なんだよあの上目遣いですみません、蒼麻君…お手を煩わせてしまって、だよあんなの他の男にしたら確定で好きになるだろ

そう思いながらおれは照れて目を合わせないように速攻で目をそむけた。


もし絶対零度空間を対人戦やA級で使用するとしたら結界を自分の前にも貼り魔法陣の完成まで結界で守り、完成したら打つもしくは誰かに守ってもらうていう感じで使用するだろうな、だとしてもこんな魔法を打ったら流石に魔力切れでぶっ倒れて確定で殺されるだろうな


そして10分休ませそこから歩いて駅に向かい電車に乗り、おれらの家の最寄り駅に着いた。


「そういえば何の部活に入るか決めた?」

「いや決めていません、蒼麻君はバスケですか?」

「まぁね」


と軽い相槌を打ち


「多分再来週に部活動紹介があるからそれを見て決めれば、うちの高校は結構部活があるからね」

「ちなみにバスケ部ってどんな感じなんですか?」


そう聞かれたのでおれは


「キツイ部活だよバスケ部はね」

「そうなんですか…内部進学組の人たちってもう部活に参加しているんですか?」「多分ほとんどの部活は内部進学した部員を強制的に参加させるからね」

「そうなんですか」

「そうだね、バスケ部は明日土曜日の練習が終わったら、部活動紹介の練習を少しするって行ってた」

「どんなのをするんですか」

「適当にキャプテン達が決めた内容道理におれ達が演じるだけだよ」

「そうなんですか」

「渚は中学も吹奏楽してたの?」

「してましたよ」

「じゃあ、高校でも吹部に入ってフルートする感じ?」

「そうですね、できたら1年生でフルートの座を取って活躍したいですね」

「渚だったらできるよ」

「ありがとうございます」


そして他愛も無い話をしながら歩いて家につきお互いに


「またね」


と言いおれは家の中に入った。


渚サイド

私は妹である遠泉澪とおいずみみおに着替えの準備を頼んで真っ先に風呂に入りました。


「ご飯どうしようかな~…蒼麻君はご飯食べたのかな、澪も食べてないだろうし、作り置きしているもので今日は済ませようかな」


そして私は風呂を出た。


「澪はよるご飯食べた?」

「食べてないよ、奏ちゃんと遊んで、その後に宿題を一緒にして、奏ちゃんのトランペットと一緒に色んな曲を吹いてたよ」

「わかった、じゃあ今からご飯作るから待っててね」

「うん」

椿原奏つばきはらかなでちゃんは私の住んでいるマンションの2つ隣の部屋に住んでいる

澪と保育園からの親友で、小学6年になって更に親しくなったように感じます


私は澪がご飯を食べてないのを確認したので、ついでに蒼麻君もご飯を食べてないのを確認しましょう


「蒼麻君」

「どうした」


私は蒼麻君に電話をかけた。


「夜ご飯食べましたか?」

「まだだね」

「では、私の部屋に来てください、ご飯があるので」

「食べていいの」


スマホの向こうから食い気味できたので少しびっくりしてしまいました。


「いいですよ、むしろ食べに来てください、…蒼麻君がいなかったら、戦闘の後に気絶してたかもしれませんし」

「…わかった、お言葉に甘えて今から行くよ」

「わかりました」


電話を切ったら澪が興味津々に聞いてきた。


「蒼麻お兄ちゃんも来るの?」

「来るよ」


ソファーの上でピョンピョンと跳ねているので澪も相当嬉しいのでしょう


「懐かしいね、6ねんぶりとかかな」

「うん、蒼麻君が魔法高専に合格していらいかな」


メールなどで会話はたくさんしましたが私の家で夜ご飯を一緒に食べるのは小6の蒼麻君の合格祝いが最後ですからね


6分ぐらい待ったら玄関のドアがあき、私と澪はすぐさま向かいました。


「久しぶりだね~、澪も大きくなったね」


蒼麻君は入ってきて早々、澪の頭を撫でました。


「えへへ、ありがとう、蒼麻お兄ちゃん」


私は自分の妹が好きな人に頭を撫でられるところを見て、私の胸の中で、何かがじわじわと広がっていくのを感じました。

それはまるで、心の奥底から湧き上がる黒い雲のようです。

蒼麻君が奏を撫でた瞬間、心のどこかがきしむ音がしました。


「でも、本当にいいの?」

「いいですよ、…さっきも言いましたが、蒼麻君がいなかったら、あのまま道路で倒れ、気絶してたかもしれませんから」

「わかった、じゃあ、早く食べよう、おれは今とってもお腹が減っているのだ」

「わかりました、すぐに準備します」

「おれも手伝うよ」

「おねがいします」


 蒼麻サイド

今おれは渚の家で夜ご飯を食べているのだが、率直の食べた感想を言おう、美味すぎる、この一言で十分なぐらい美味い


「お味はどうですか?」


渚は体をもじもじと揺らしながら聞いてきた。

渚は自信がなかったのだろうか?、これで自信がないのなら自身があると言って出てきたのは星5レストランぐらいなのだろうか


「美味すぎる」

「本当ですか…良かったです」


おれは渚が作ってくれたご飯を味わいながら食べていた時だった。


「お姉ちゃんと蒼麻お兄ちゃんってもう付き合ったの?」

「ごほっ、ごほっ…!」


口にしていた鳥のささみが変な風に喉を通り、おれは思わず息を詰まらせた。

一方渚は顔が赤くなって顔を下にずっと向けていた。

澪の爆弾のせいで気まずくなってしまった。



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