第3話

俺たちは学校から抜け出し傘もささずに俺の家に向かっていた。


「うはーマジで雨黒いじゃんてかなんか臭くね?」


「臭くはないだろ。黒すぎてキモイけど」


「キモイよな!ははっ!」


いつもの帰り道に不審者みたいな人がいた。


「なんかあのおっさんラリってね?」


確かに目が充血して焦点が定まっていない。ラリっているという表現はあまり良くないけどまぁあれはラリってる。


「怖いなぁ。無視して帰ろ」


「○麻でもMDM○とかでもあんなんなったりしないけどな。なんか新しいのでもキメたんかね?」


「待てお前、なんでそんな詳しいの?」


「(*^^*)」


「無言の微笑みやめろ。クソ怖いわ」


こいつしか友達と呼べる人はいないけどこいつのことなんにも知らないな俺。



「なぁ風牙」


「ん?」


「い、いやなんでもねーや」


「なんだそれ!」


この時の風牙の目が俺は怖かった。これ以上踏み込むなと言われているような気がした。



家に着いてから俺たちはずっとゲームをしてた。


「風牙なにしてんだ!アンチダメージウォールないのになんで突っ込んでんだ!」


「俺のキャラはダメージウォールなんかには負けねえ!」


「負けてんじゃねえか!ついでに言うとマルチプレイだから俺も負けたじゃねえか!」


こいつはマジで協力プレイに向いてない。キャラが揃ってんのに高難易度に勝てないのは何も考えてないせいだな。

長いことゲームしてたはずなのに黒い雨は未だにやまない。ニュースも異常気象だって言ってるな。

っとそろそろ姉さんが帰ってくる。

って思ったらちょうど帰ってきたな


「ただいまー。あれ風牙くん!いらっしゃい」


「おっす!あねさんお邪魔してます!

んじゃ俺そろそろ帰るわまた明日学校で会おや優」


「まだ雨も降ってるしご飯食べていきなよ。なんなら泊まっていきな!」


「いやぁんじゃお言葉に甘えて!」


「1回は断る素振り見せろよお前」


「嫌だってあねさんの飯クソうめーじゃん!」


「もーそんなこといって!美味しい料理ぐらいしか出せないゾ!」


「あざーっす!」


こいつ姉さんをその気にさせんの上手いな。まぁ姉さんの料理が美味いのは事実だけどね。





姉さんの料理を食べながら雑談をしている。話題はやっぱり黒い雨についてと帰る時に見た不審者について。


「雨やばいっすよね!まだ降ってるしまじで異常気象っすね!」


「そーねー。ニュースも原因は調査中って言ってたけど過去に黒い雨が降ったなんてことはなかったらしいよ」


「そーなんすねー。あってか俺ら帰る時ラリってるおっさんいたんすよ!」


「そのラリってるって言うのやめない?確かにラリってはいたんだけどさ」


「あればラリってるって以外に表現ないっしょ」


「なに?そんな人がいたの?」


「そ。目が充血してるし体フラフラしてるしなんか気味悪かったな」


「風牙くんも優もあんまりそーゆー人に近づいちゃダメだからね」


「はいはい」 「了解っす!」






お皿を片付け風呂に入る。何故か風牙と俺のふたりで。こいつまじで泊まる気だな。

風牙はアスリートみたいな体してる。クソみたいに傷が多いけど。まるでヤクザみたいだな。



「どこでそんな傷作るの?」


「(*^^*)」


「それ怖いからやめれる?」


「んー気が向いたら言うわ!」


こいつ秘密多いなぁ。まぁ別にそれで俺が損をする訳じゃないからいいけどさ。






入浴後俺と風牙は同じ部屋で寝た。眠くなるまでゲームでもしようかと思ったけどクソ眠い。風牙も同じみたいだ。俺たちはおやすみと言うこともなくお互い眠りについた

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