ちっぽけな夢
まぁ
ちっぽけな夢
「廃品回収車のサイレン。うるさい車の音」
「いつか全て聞こえなくなる。でも、それは今じゃない。」
ある病院の小さな病室の白く黒いベッドで横たわる少女が虚な目で呟いた。
時はすでに深夜2時
外は闇に凍りついて溶けたい街灯も明滅している。
実際にはただ電球が切れかかってるだけだけど。
少女は口元を緩ませて微笑んで見せた。
ねぇ、あなた。
闇に凍りつく街って、何だか良いなと思わない?
『よくわからない。』
ふーん。あなたも同じなんだね。まぁ良いや。
私は良いと思う。
「闇」って音に門構えをつけてできるでしょ?
世の中の雑音やしがらみが何もかも門に閉ざされて凍りついてくれたら、私みたいな子でも
とっても快適じゃない?
『あなたの声も聞こえなくなるんじゃないの?』
声は奪えても、私という人格は奪えない。
だから声を奪われても問題ないの。
思考さえできれば、それでいい。
それに、今頃だわ。
この病院に来て、何年も入院して
まともに人と喋ることもできずに
封鎖された環境に住んでいたから。
『可哀想だね。』
そうだね。
でも、自由ってそんなに大切なものなのかな?
ないと可哀想なのかな?
そこにあるもので満足して、
快適に過ごすことの何が悪いのかな?
『ごめん、怒らせちゃった?』
別に、何とも思ってないわ。
いつものことだもの。
それでも彼女は少し不満げに見えた。
「今日はもう遅いから、もう寝るわ。」
「じゃあね。」
彼女は目を閉じて、溶けていくように眠った。
◇
“怖い”
瞼の裏の裏の裏の裏の裏の裏の裏の裏の裏のあああああああああああああああああああああああ.....
黒くて不気味で死を感じさせないで
恐怖を見せないで
どうしてそんな酷いことするの!
誰か助けて。ねぇ!!
”このまま消えればいいのに。“
あ、あ...あはははは!!!!!!
そうだね消えたいのにねおかしいよね何でだろうね
私はなんで生きてる生きてる生きてる生きてる生きてrうんだrおうね!!
外で車が近づく音が聞こえる
”ほらお迎えが来たらしいよ“
ほんと!?お母さんの車?!?
ねぇ!!お母さんは何処にいるの?!?
私だけ。私だけ一人。一人。一人ぼっち
寂しいよ...寂しいよ!!!!
【こちらは、廃品回収車です。壊れていても、構いません】
お母さん?!
私いらない子なの?捨てちゃうの?
見捨てるの。
こんな監獄に閉じ込めるの?
いい子にするから。助けて、助けて、助け...
何でそんな怖い目で見るの..?
ごめんなさい。ごめんなさい。
悪かったから。もう助けは求めないから
許して、許して。その目で見るのをやめて!!!
彼女はぐちゃぐちゃになって溶けてなくなった
何も抵抗しないただの少女の形をした肉塊だ。
ゴミだ。捨てて終わり。
“さようなら”
「はっ」
少女は目が覚めた。
午前4時
世界と夢の境界が曖昧になる。
誰もいない病室には『あなた』が座っていた。
『大丈夫?』
少女は何も答えない。
息も絶え絶えで、苦しそうにしている。
『ナースコールを押すから、ちょっと待ってて!』
押そうとした『あなた』の手を彼女は振り放った。
『どうして?見るからに苦しそうじゃないか』
「迷惑がかかるの..看護師さんにも止められないの。だからやめて。もう何もしないで」
「自分で落ち着くから...」
30分後、
彼女は落ち着いて肢体をベッドに放り投げた。
『落ち着いたみたいだね』
「そうかしら。自分でもよくわからない。」
『どうしてそんなに怯えていたの?』
「それはbm90ZS5jb20vcHJldmlldy9uNzc2NmVjZjZlMDhkP3ByZXZfYWNjZXNzX2tleT0wMWNkYWQ3ZjYwOWVmMTU5MmYyMDdkMWE4N2U3MjExMA==なの」
『よくわからないよ』
『何言ってるの』
「だから縺ゅs縺斐≧縺ョ繧医≧縺ェから私の謔イ諠ィ縺ェ險俶?縺ィ險俶?縺ィ險俶?縺ィ險俶?縺ィ險俶?繧堤「コ縺九a繧九?」
『訳がわからないよ』
「そうなのね。あなたには伝えるべきじゃなかったみたい」
「迚ゥ隱槭?繧ゅ≧邨ゅo繧」
「さようなら」
彼女は薬を飲んだ。
そして夜が明けた
彼女は虚な目で外を見ていた。
ちっぽけな夢 まぁ @Mla_yama3467
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