第13話
カミールは、
「え? もうあんな所に」
――全く見えなかった。
気付けば、カミールは、丸太の上に立っていた。
風の魔法を
――やっぱり、この世界に住む人は、魔法の使い方も全然違うのね。私の魔法なんて
私は、感心していた。
*
「何だ、貴様はっ!」
彼らは、
「私は、ここの領主・アーサー様の
カミールは、そう言うと丸太を
丸太を持っている彼らに
彼らは、カミールに
すると今度は、その落ちてきた丸太につま先を
「チキショー」
それを見ていた周囲の敵兵達もその動きと連動し、彼らと共にこの場を去って行った。
「ご
私は、カミールの元へと歩み寄ると、
「この程度であれば、さしたる問題ではありません」
カミールは、
何とも
「どうかなさいましたか? 何だか、
「えっと、集会所の皆さんを助けられたなと思って……」
「確かにそうですね。
彼は話を続けていたが、私は、そんな事よりニヤケ顔を見られた事を反省していた。
「皆さんご無事ですか?」
カミールが扉を
「私です。アーサーです。助けに来ました」
私の声を聞いて、入口の扉が少し開く。
その
「この
老人は、私の言葉には耳を
扉が開いた瞬間、私は、
「アーサーさんっ!」
シンシアさんも同じ気持ちだったのか、私の無事を確認すると飛び付いて来た。
「本当に良かった」
シンシアさんが私を
彼女より背の低い私――いや、アーサー君は、その
――これが世に言う、
その無自覚なマウントに、私は、少しだけ複雑な気持ちになった。
「おい、そこのメイド! 少し
――えっ、このタイミングで?
私は、心の中でツッコミを入れた。
「す、すみません」
シンシアさんが、
「良いか、このお方は――」
「ちょっとカミール、そこまでっ!」
私は、シッとういポーズをとった後、カミールを部屋の
「どうしたのですか?」
「私は、ここでは身分の事は、話してないのっ」
「なるほど、そう言う事ですか」
「そう。それから、あのシンシアさんへの態度は何?」
「シンシアさん? ああ、あのメイドの事ですか。彼女がアーサー様に
「い、
「そうでしょうか? 私には、あの
「いや、確かに胸は当たっていたけどぉ……」
カミールは、
当のシンシアさんは、少し離れた場所で不思議そうに私達を見ていた。
そして、私は、カミールの
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