第6話
私は、その夜、屋敷の中を
この屋敷には、そこそこ広い地下があった。そこには、
「どの鍵なら
私は、持ち出した
何本目の
扉を開けると、中からカビ臭い空気が一気に流れて来た。
「うわっ」
そこは、宝物庫というより武器庫のようだった。
一般兵用のありふれた武器が並んでおり、それらは、私の
ふと奥を見ると更に扉がある。
私は、
その小部屋の中には、期待通りの高価そうな武器が置かれていた。
「うわ~っ、
特に私の目を引いたのは、壁に掛けられていた
「うわっ、軽っ」
精霊剣――それは、
この世界の魔法と同様に四つの系統の属性があり、この剣は、風の属性の剣である。
また、『
「使ってないようだし、私が持っていても問題ないよね……。私は、ここの
私は、その剣を
*
翌朝、私は、屋敷を出た。
あの屋敷は、少しばかり
それでも街は見えて来なかった。その代わりに駅馬車が何台も集まっている『道の駅』のような場所に出た。
私は、自分の直感を
「この馬車に乗りたいのかい?」
「ええ。おいくらかし……。じゃなくって、いくらだい?」
「銀貨十枚だな」
「じゃぁ、これで」
私は、屋敷から持ち出したお金で支払いを
屋敷のお金を使ってしまった事で罪悪感がぶり返す。
持ち出す時も、自分は『アーサー』なのだ、これは私のお金なのだと、何度も心の中で言い訳をしていた。
でも、自分自身は
――翌日――
「ここ……どこ?」
私は、屋敷より更に
この時ほど、自身の直感を
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます