お弁当 5-2

それは高校2年になった今も変わらず。

 なんとかしたい。

 してあげたいと、ずっと思っていたけど中々動き出すことができず日々が流れていく。

 そんなある日、彼の隣を見知らぬ女性が立っていた。

 瞬間。

 焦燥感のようなものを感じた。

 平常心を保ち彼に聞くと,京香おばさんが再婚して義理の妹ができたらしい。

 今までに感じたことのない不安が一気に押し寄せてくる。

 彼女は落ち着きがあり凜としている。

 何よりすごく可愛かった。

 彼のクラスに可愛い子が転校してきた噂は知っていたがまさかここまでとは。

 そんな子が家族とは言え、1つ屋根の下,一緒に暮らしている。

 彼も年頃の男の子。

 何も起こらないはずがない。

 なにかうてる手はないか私の不安や、焦燥感を埋めてくれる手はないか考えていると購買のパンばかり買っている彼を見かける。

 話すのは久しぶりで少し緊張するけどそんなことを言っている場合ではない。

 意を決し。

「私がお弁当作ってあげる」

 彼は困惑していたけど半ば強引に約束を取り付ける。

 ――

「よし!できた」

「あら、早いわね」

「うん、なおくんの分もあるから」

「なおくんって隣の?」

「そうだよ」

「そう。よろしく言っておいてね」

「うん、行ってきます!」

「ふふ、青春ね」

 ――

 

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