消しゴム再び
「この辺に消しゴム落ちてなかった?」
位置は知ってるくせして、そんなことを彼女に問う。
「うーん…どうかなー」
彼女は何も訝しんだ様子も無く机の周りを見渡してくれる。そして椅子の下を手探り、「あー!」と声を漏らす。
「ありました!」
語りかける様に彼女は言う。
「おお!あざす!」
わざと大袈裟に反応して見せ、手を差し出す。彼女は私の手の平の上で手を開く。消しゴムは質量の無い様に感じた。何だか小さかった。
「それじゃね」
そういうと彼女はさっさと廊下へ行ってしまった。
彼女は帰りのHRが始まる直前に帰ってきた。遠くまで行っていたのか、息を切らせて教室に入ってきた。そして何故だか、鈴木がいなかった。どこへ行ったのか。しかし先生が「鈴木はー?」と言った時、丁度、鈴木は姿を現した。「はいじゃあ号令」HRが始まる。
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