第6話 INUHANIKAINIAGARUDAROU

 パグは、首を傾げた。

「……なぁ。あそこ盛んにライトが点滅してるよなぁ」

 今日の施設は、法の「外出禁止令」の例外の「準保守施設」である。にぎわっているのは隣の人もわかっていた。

「……なんだろ? 見世物でもやってるのかな」

 そして、エスカレーターを上りきって一階を見下ろしたときだった。

 下の階にも、懐中電灯を持った少年がいた。

 そしてそれにこたえるように、二階のサンタが大声で叫ぶ。

「い、N、ぬ、G、が、K、き、T、た」

 パソコンの返還を音読しているようだ。

「HOUHIKIKAIWOHATUDOUSEYO」

 そして大きな紙を見せた。ヒッチハイクくらいの大きさで、そこに書かれていたのは――。

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