インド編 第2章:ナグルファルとの戦い

1.空中戦


ナグルファルから放たれたアンデッドの群れが、インドの沿岸部に猛威を振るっていた。羽の生えたアンデッドは空を駆け、地上を逃げ惑う人々を襲う一方、歩くタイプのアンデッドはその圧倒的な数で街を侵食し、破壊と混乱をもたらしていた。


ラフルは高度を保ちながらも、次々と湧き上がるアンデッドを目視で確認する。彼のSu-30MKIは俊敏に動き、ミサイルを放ちながら空を制圧していく。しかし、アンデッドの数は減る事を知らず、彼らの出現を止めるにはナグルファル自体を破壊する必要があることを痛感していた。


「ラフル、こちら管制。増援が到着した、これからナグルファルに総攻撃をしかける」


無線からの報告にラフルは目を鋭くした。彼の仲間達、同じインド空軍のパイロット達が次々と戦場に到着し、彼らの機体もまたナグルファルを標的にし始める。


「よし、全機、ナグルファルを叩き落とすぞ!」


ラフルは声を張り上げ、編隊を組んでナグルファルへの攻撃を開始した。対空ミサイル、機関砲、全ての火力がナグルファルに集中する。その巨大な船体はビリビリと震え始め、無数のアンデッドが怒り狂ったように攻撃を仕掛けてくる。


だが、インド空軍は怯まない。次々と攻撃を重ね、ついにナグルファルは空中で火を噴き、徐々に高度を失いながら地上へと墜落していく。


2.ナグルファル内部への突入


アルジュンは仲間と共に、ナグルファルが墜落した地点に向かって突進していた。彼の部隊は、すでに巨人ヨトゥンの群れとの激しい戦闘を繰り広げていたが、ナグルファルを操縦する巨人ムスペルを倒さなければ、この戦いに終わりは訪れないと悟っていた。


「突入準備!全員、隊形を維持しろ!」


アルジュンは手を挙げ、部隊に指示を出す。彼らは分厚い装甲を持つ装甲車両に乗り込み、ナグルファルの残骸へと接近していく。ヨトゥンは巨大で恐ろしく、まるで山が動いているかのように見えたが、インド陸軍はそれに対して勇敢に立ち向かっていた。


ついに、ナグルファルの内部へと突入する瞬間が訪れた。そこは、異様な暗闇が支配する空間であり、ムスペルの巨大な姿が待ち受けていた。彼の目は炎のように燃え上がり、手には巨大な剣が握られている。


「巨人ムスペルを倒すんだ!これが最後の戦いだ!」


アルジュンはそう叫び、突撃を命じた。兵士達は銃を構え、ナグルファル内部での激しい戦闘が始まった。ムスペルはその圧倒的な力で彼らを迎え撃つが、アルジュン達の決意は揺るがない。

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