紅い、紅い空
「あか、い…」
久しぶりに見た空は、青くなかった。
男はおぼろげに思い出す。彼はかつて、自分だけの世界を創った。そこに神殿を建て、玉座を置き…そして眠りについた。しかしあるとき、ひとりの少年がやってきて、彼の眠りを妨げる。一瞬、ほんの一瞬だけ。それからだ、彼が現実と夢の狭間でまどろみ始めたのは。深い眠りに落ちれなくなった彼は、夢遊病者のようになりながら、自分を起こしたツバサビトの少年を探して、多くのツバサビトの子を己の世界へといざなった。しかし少年を見つけることはできず、曖昧な意識の中で男はつぎはぎだらけの夢を見続けていた。
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