第3話 ピンチ!?
「う、動きました。希望機「ホープ」正常に動いています」
「なんだって!? 一体だれが乗っているんだ!?」
ロボットのスピーカーを通して本部の声が聞こえる。
本部はこの工場全てのロボットを管理し、人工衛星を通して全世界の情報が集まっている。
「すまない、俺が乗った」
「じ、ジンさん!?」
皆の驚いている声が聞こえる。
「ジンなのか!? お前は命を捨てる気か!?」
聞き覚えのある声。
本部リーダーのユウの声だった。
若くして本部のリーダーになったユウは俺の上司であり、友人だ。
「悪い。だけど今はこうするしかないんだ。力を貸してくれ」
「そうやってお前はいつも……よく聞けよジン」
息を吐き、頼もしい声でユウは続ける。
「知っての通り「ホープ」は剣術型のロボットだ。背中に二本プラズマソードが装備されているはずだ」
「ああ、確認できた」
「ジュノンはお前の近くにいる。何としてでも倒すんだぞ」
「了解」
地上へ出ると、ロボットは太陽の光を浴びてその青と黄色で塗装されたボディを輝
かせた。
モニターに映る広大な世界に俺は興奮を抑えられなかった。
俺たちの守るこの街は、全世界の中でも数少ない安全な土地だ。
まだ緑は残っていて、人々は楽しく暮らしている。
「ジュ、ジュノン……」
だが、俺たちの住む街にジュノンの姿はあった。
「ホープ」よりも一回り大きいナメクジのような見た目のジュノンは紫色の体をこちらへ向け、威嚇するように触覚を動かした。
「行くぞ」
俺は右足にあるパネルを強く踏み込むと、勢いよくロボットを走らせる。
「ギュギュビィー!」
大きな奇声と共にジュノンは触覚をこちらへ伸ばした。
「クッ、」
ギリギリのところで触覚を避けると、俺は一気に「ホープ」を接近させ剣を振り下
ろした。
「勝ったな」
しかし、ジュノンはひらりと攻撃を避け、一瞬にして口から謎の液体をこちらに飛ばした。
ジュノンの攻撃により、機体は大きく地面に倒れこんだ。
「大丈夫かジン!?」
「あ、ああ」
ロボットを起き上がらせながら俺は言う。
「大変です。ジュノンの出す体液によってロボットの装甲が溶けています!?」
「なんだって!?」
(ココからどうする俺。考えろ、考えるんだ。こんなところで俺は、負けられないんだ)
つづく
~あとがき~
多少強引に書いたので、アドバイスいただけると嬉しいです。
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