おまけEpisode 高級スイーツ巡り(仮)
○銀座周辺・歩行者天国の大通り
少し時は遡り、秋頃。
一条彩花とアリス・バートンが銀座に着く。
(SE:人々の喧騒)
彩花 「ついにこの日がやってきた!」
アリス「ええ」
彩花 「準備はいいかね、アリス!」
アリス「もちろん。この日のためにシフトを多く入れたから」
彩花 「よし、ではチェックする! お金は持ったかね?」
アリス「お金良し」
(SE:財布を揺らす音・小銭が鳴る音など)
彩花 「服装は?」
(SE:アリスが服を見せるようにその場で1回転する足音)
アリス「服装良し」
彩花 「いいね〜。めっちゃ大人びた格好でGOOD」
アリス「ありがとう。そっちもお洒落でいい感じ」
彩花 「ふふふ、ちょっと奮発しちゃったからね」
アリス「馬子にも衣装って言葉がピッタリ」
彩花 「あれれ〜? 馬鹿にしてる〜? 馬鹿にしてるよね⁇」
アリス「いいえ、本心です」
彩花 「本心だから許されるわけじゃないんだけどなぁ〜」
彩花、コホンと咳払いして話しを戻す。
彩花 「コホン。えーっと。まぁーそれは別にいいや。
よし、準備は整った!
食欲の秋に銀座と言えば!」
アリス「スイーツ!」
彩花 「その通り! 普段絶対に味わえない高級スイーツ。
食べて回ろうではないか!」
アリス「いえーい」
彩花とアリス、しばらく黙り込む。
彩花 「……このテンションは続かないなぁ」
アリス「ぜったい無理」
彩花 「てか、アリス。なんかテンション高くない?」
アリス「……正直に言っていい?」
彩花 「どうぞ」
アリス「すっっっごく楽しみにしてた」
彩花 「ふっふっふっ。アリスも甘党に染まりましたなぁ」
アリス「あなたに染められちゃいました」
彩花 「いやぁ〜なかなかにエッッッチな響きだねぇ〜」
アリス「本当のことだからね」
彩花 「いいねいいね。そうこなくちゃ。
よし、行くぞ、アリス!
銀座のスイーツを制覇するのだ‼」
アリス「おぉ〜」
(SE:2人が走り出す足音) ※フェードアウト
○銀座周辺・高級スイーツ店
彩花とアリスがスイーツのショーケースの前で固まる。
彩花、小声でアリスに話し掛ける。
彩花 「アリスさんや」
アリス「はい」
彩花 「ちょっっっっっと高くないか?」
アリス「ビックリするくらい高いですね」
彩花 「こんな小さなケーキが1個2000円ってどういうことっすか⁇」
アリス「自分にもサッパリですね」
彩花 「……どうします?」
アリス「店員さんがこっちをずっと見てます。買うしかないかと」
彩花 「いや、ここは勇気の撤退を」
アリス「後ろにも列ができてるのに?
ここで列を外れるのはすごく恥ずかしいかと」
彩花 「くっ。ここまでか⁇」
(SE:彩花、1歩前に出る足音)
彩花 「すみません。ショートケーキ1つください」
アリス「……1番安いのだなぁ」
彩花 「あ、スプーン2つで」
アリス「まさかのシェア⁈」
彩花 「アリス、別の頼んでもいいんだよ?」
彩花、口元だけ微笑んでアリスを見る。
(SE:アリスが喉を鳴らす音など)
アリス「……いや、それでいこう」
彩花 「(店員さんに向けて)以上で‼」
○銀座周辺・高級スイーツ店のイートインスペース
彩花とアリスが小さなショートケーキを食べる。
(SE:彩花、フォークを置く音)
彩花 「アタシたちに銀座は早かった」
(SE:アリス、フォークを置く音)
アリス「コンビニスイーツで十分」
彩花とアリスが黙り込む。
(SE:もし可能なら彩花が肘を机に置く音)
彩花 「……コンビニスイーツ馬鹿食いする? アタシの家とかで」
アリス「絶対に飽きると思う」
彩花 「じゃあ、どうする? この地にアタシたちの居場所ないけど?」
アリス「……コンビニでスイーツ買って鍋とかつつく?」
彩花 「アリよりのアリかもしれん」
アリス「それかラーメン食べて、家でコンビニスイーツ」
彩花 「アリよりのアリかもしれん! 採用!」
アリス「……可愛いよりも脂っこさだったか」
彩花 「所詮、女子大学生なんてこんなもんよ」
アリス「間違いない」
(SE:彩花が立ち上がる音)
彩花 「いざ、聖地へ」
(SE:アリスも立ち上がる音)
アリス「ラーメンが私たちを待っている」
(SE:2人が退店する足音)※フェードアウト
《終わり》
青春ボイス〜女子大学生の自由気ままな日常〜 雪華シオン❄️🌸 @hosiuminagi1234
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