ちっちゃい三人組

「「「尖晶さまぁー!」」」


尖晶の小さい版みたいなやつが3人が尖晶に抱きついてきた。

小さい版×3体が大きいやつに抱きついとる…

あの尻尾しっぽは絶対にもふもふやん…


「尖晶さまぁ、ほんとどこいたんですかぁ」

「「いっぱーい探したんですよ!」」

「すまなかったな、ヒトを見つけたんだ。

それで、この男もつれて行きたいんだが……」

「「「ヒト!?!?!?」」」


ここまで揃うんやなぁ


「早く返してあげないと。」

「えっ!?なんでヒトがこんな所にいるんですかぁ!?」

「ヒ、ヒ、ヒトぉ……。怖い……」


あ、性格は全員ちゃうんやな


「えー、はじめましてぇ。人ですぅ……

……ってちゃうわ!!『人』っちゅー名前はまちごうてるからな!?

翔やわ、翔!S・y・o・u 、で翔や!」


「「「「……」」」」

「尖晶さま…、ヒトって全員こんな感じなんでしょうか……?」

「いや、僕も会ったとき焦ってたからよくわからん。」


び、微妙な状況生み出してしもた…


「でも、とりあえずお前らも名前を教えてあげなよ」

「分かりましたぁ」「……」「はーい!」


「えーと、では僕から。『すい』といいます。一番上です!」

「……ら、『らん』。です。」

「三番目の『りょく』です!『みー』ってよんでねぇ!!」

「みんなよくできたな〜!偉いぞー」


そう言うと尖晶は三人(匹?)の頭をなでていく。

俺も尻尾モフモフしたい……


でもなぁ、それにしても似とる…

ちゃうのは尻尾の柄と、目ぇの色。

『翠』と『藍』は目の色やけど、『緑』なのに綺麗な黄色しとんよな。

名前忘れんとええけど……


「ということで僕の兄妹たちだ!」

「あ、あのー。」

「はぁ。きょうだい。

……お、お前!!あの子たちパシリにしよるんか!?」

「え?」

「藍、もっと大きな声で言わないと、」

「だって『様』付けってそうやろ!?」

「違う違う!!この子達は事情が――」

「……お、!!!」

「「!?!?」」


二人で一斉に振り返る。

……今の誰や?


「あ、、ああ、ああぁ ……⤵」

「藍よくやったね!!いい子いい子ぉ〜」


藍の声やったんか。どっか迫力のある声やな。


「藍ありがとう、後は僕が。尖晶様、そろそろ行かなくては大変です。」

「しょう、でしたっけぇ?ヒトも連れて行ってもいいので行きましょう?

お父様はけどねー」

「みー、やっぱみえてしまうか。」

「とりあえず…、行かないと……」





俺は馬車みたいなものに乗りながら話を聞く。

やっぱ空、駆けてるんよな。

空、飛んでんなぁ。

せやから馬車ちゃうことは確かなんよ。


「百歩譲って飛んでるっちゅーのは無視してするんやけどさ。

そんで、俺は今どこにむこうてるん?」

「今向かっているのは――」



***********


【次回 「色んな事情」】


「俺、殺されるん?」

「さあね。があるから。」

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