印象的で趣深い至言から始まる本編は、その至言に倣うような筋書きで、打算的な生き様に対するシニカルな因果応報の短編としてまとまりがある。一見して巫山戯たように思えるネイミングも役割や立ち位置を示す方法としてスマートで、他責思考の語り部が”順当”に破滅を迎えるオチも前振りの名言が上手く効いている。良い言葉だ。良い名言だ。