技術者の矜持、責任、苦しみ、そしてロマン。
色々なものが詰め込まれていてとても読み応えがありました。
私は超のつく文系ですが、技術者の方にすごく憧れがあるんですよね。
自分の持てる力が世界を変えるかも知れない。
それって素晴らしいことだと思うんです。
なので、麗華がすごく格好良くて、そして全力で応援したくなりました。
ディストピア化した上海を舞台にしているのもすごく雰囲気があって、好きです……!
静かさの中に漲る熱、最高でした。
りりあにさん、ありがとうございました。
作者からの返信
ありがとうございます!
感想いただけると何より励みと気付きが得られます。
コメントいただいて気づいたのですが、全ての人格が剥ぎ取られたディストピアのようでありながら、人にはそれぞれ人間性が残っていて、しかもその人間性こそがディストピア性を生成するというのが、自分の中で現代や近未来の中国的なるものなのかなと考えてしまいました……!
編集済
失礼します、m(__)m
まず、圧力の話になりますが圧力鍋の内部圧力を二とした時。ポン化(ポン菓子等に見られる豆や米を爆発させてふんわり菓子にする)為に必要な圧力は5から10です。よって、機関の蒸気機関で都市サイズのモノを持ち上げる事は理論上可能でも継続してそれを維持するには懐疑的となります。なので、水素等の巡回系エネルギー可能機関かつ出力を都市を持ち上げ続ける力が必要になります。ちなみに、人一人を僅かに浮かせる為にペットボトルロケットなら百本以上必要なので維持する高さによってそれ以上必要となります。重力だけでなく風にも逆らわなければ都市は空を舞わないからです。なので蒸気で都市を浮かすのはかなり困難だと言わざるえません。(ここまでが現実の雑学的な話)
それはさておき、本作の内容としては実に面白く最後まで読むことが出来ました。読ませて頂いてありがとうございます。
技術者は自然に逆らうんじゃなく、人も含めた自然と共にある。「勤勉と、誠実で飯を食うのが本懐だと私個人は考えています」
作者からの返信
読んでいただいてありがとうございます!
ご指摘のように、私も技術的なアイデアで打開すること(ここがSF的な力量なんだと思ってます)は難しいなと考え、あえて技術的問題を回避する形式をとりました。
ジャンルとしては皆さんのおっしゃる通りスチームパンクなのでしょうが、ジャンルというよりは物語の中に厳然と横たわる技術に対する信頼感の危うさとリアルとの鬩ぎ合いのようなものが流れているような気がします。
万能じゃないんですよね。
この、不安感が既存のスチームパンクと違った魅力を提示しているような気がします。黎明期のロケット開発に似たような、と言いますか──
それを思うと、舞台が中国というのがなかなか皮肉が効いているとも取れる面白さも感じました。
自然の摂理を乱し、自然の猛威にただ飲まれていくことを選べない人間の足掻きを、一人の女性に背負わせるという、集団の圧力を希望に似たものにも受け取れますし、どこまでもリアルな「世間」をも感じてしまいました✨
素敵な物語ありがとうございます✨
作者からの返信
ありがとうございます!
明らかに狭義のスチームパンクのコードに従っていないので、自分でもスチームパンクというタグを付けることにはちょっと抵抗がありました笑
まさに、世界的プロジェクトの成否が一人の人間の決定に依存するというのは、非常に現代中国的な世間なのかなと考えています!
スチームパンクってあまり知らないジャンルだったのですが
蒸気機関が未来の根幹技術になってるってびっくりしました
蒸気で都市を浮かせるって力業ですけど、それがスチームパンクなんですね
夏ですもん。ブシューって蒸気を出しながらすごい熱いんでしょうね
作者からの返信
感想ありがたいことです!
この作品は本来、太陽光・風力・蓄電池等によって急速に電化する現代中国を舞台に、化石資本が窮地から大逆転を狙って内燃機関ではなく蒸気機関を引っ張り出すという設定でした。
力量がなく、面白い作品が並んでいる賞を見つけてしまい、その締切に追われまして、コメントで示唆いただいているように、ほとんどを読者のご想像にお任せすることになってしまいました……だから、SFファンには「こんなのスチームパンクじゃない」って怒られると思います笑
編集済
コメント失礼します。
重厚な近未来SFに蒸気という(おそらく)過去の技術で海に沈んだ都市を浮上させるというロマンあふれる設定……めちゃくちゃ面白かったです!!退廃的な雰囲気と骨太の文体の組み合わせも大好物でございます。
自然の脅威に敗れそれでもまた一歩を踏み出す、誇り高き技術者という感じでラストもものすごくよかったです。
とても素晴らしい作品を読ませていただきありがとうございました。
作者からの返信
感想ありがとうございます!
この温暖化した未来のスチームパンクというねじれた設定や構想を気に入ってもらえてうれしいです。
レトリックをたくさん用いた美しい文体を目指しているので、退廃的と言ってもらえると、これ以上のことはありません笑
コメント失礼します。
蒸気機関で都市を浮かび上がらせる。すごい発想ですし、とってもカッコいいですね!
「技術は自然に対し謙虚でなければならない。だが、技術の力を信じれば、人間は自然も越えられる」
お祖父さん、流石です…!
日々、技術は進歩をしていているこの世界で、覚えておきたい言葉ですね。
台風も、豪雨も地震も、対策や予測は出来るけれど、防ぐことはできませんね。
自然とどう生きていくかを考えさせられる、浪漫溢れる作品でした。
ありがとうございました!
作者からの返信
ありがとうございます!
楽しんでもらえれば何よりです!