第7話 休日

狐の妖を退治してから数日後、珠と海は休暇を貰っていた。

2人で買い物をしたり、カフェでお茶したり等楽しい時を過ごしていた。

妖も現れず、平和な1日であった。

「いやぁ〜、いっぱい買ったねぇ。珠ちゃん、ぬいぐるみ見てたけど好きだもんね」

「はい。見ていると癒されるんです。」

「わかるわかる〜!それでつい買っちゃうんだよねぇ!」

「そうなんですよね……ぬいぐるみの魔力とは恐ろしいものなのです……」

「もうすぐ大型連休にはいるから、皆で海に行こうって話になってるんだけど珠ちゃんはくる?」

よいしょ、と荷物を持ち直してそう問いかける海。

「はい、勿論いきます!」

年相応の笑顔を見せる珠。

「珠ちゃんって笑うと可愛いね!いや普段も可愛いけど!」

珠の笑顔を見てそう告げる海。

「海行った後は温泉行って、花火して……」

「海さんの方が子供っぽいですね」

クスリと笑う珠。

「折角の大型連休だし、やりたいこと沢山あるよ!あ、珠ちゃん宿題やってる?」

「はい。後は自由研究だけです。」

流石珠である。

「早いね〜。アタシだったら溜めちゃうなぁ」

ケラケラと笑う海。

「確かに、海さんは宿題溜めそうなタイプですね」

「えー、酷い!もっとオブラートに包んで言って欲しかったなぁ!」

楽しそうに笑う2人。

そんな事を話しながら帰路に着く。

帰り道も妖に遭遇すること無く無事に帰ってこれた。

「おかえりー!久しぶりの休みどうだった?」

「充実してたよ〜!珠ちゃんと買い物デートしてたの!」

「なにそれいいなー!お土産は?」

「お土産ははい、これ!」

そう言って海は彩に三色団子をを渡す。

「お団子だ!ありがと〜!」

嬉しそうに受け取ると、彩は部屋に戻っていった。

「じゃ、アタシ達も部屋戻ろっか。ご飯までまだ時間あるし」

「そうですね。ではまた後で」

ヒラヒラと手を振って珠を見送る海。

「大型連休楽しみだなー!パンフレットとか作っちゃおうかな〜!」

そんな事を呟きながら部屋に戻る海なのであった。

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