第5話「ようやくめぐり逢う日」

その人ともいつもと同じ出会いだった。


アプリで出会い、電話して

良さそうだからご飯を食べに行った。


さりげなく車道を歩いてくれて、

座った時にお手拭きを渡してくれて、

お冷が半分無くなったらついでくれた。


なんて気の利く方だろうと思った。

その人は長年付き合った元カノと別れた所らしく、同じ失敗を繰り返すまいと

ビジネスの打ち合わせのように性格のすり合わせや普段の生活について話してきた。


なんでも元カノの時は着ている服などに口出しをしてしまい制限してしまっていたそうな。


だから今度はそんな事にならないように変わると宣言していた。


それにしても彼とは趣味も合わなければ性格も真反対だった。


彼はスポーツが好きで、趣味で小学生のサッカーコーチをしているらしい。

性格は落ち着いていて、付き合うまでは手も握らないそうだ。


私は基本家にいることが大好きで、

手を握ってみなければ付き合えるかわからないだろうと思う性格だった。



真反対ではあるもののなぜか居心地は良くて、

夜何回か会い、

3回目のお花見のデートで告白された。


この人は私との時間を大切にしてくれそうだ

そう思って告白を受け入れた。


ついに出会ってしまったのかもしれない。

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