第4話 教えて先生
「そういう話が聞きたかったんじゃないんだけどなぁって思ったんですよ。先生どう思いますか」
「どうもこうもないわよ。そういう話をされてもこっちとしても困るだけなんだけど。なんで篠賀原さんの話をそのまま私にもするのよ。ほぼ中身ないしそれ何も言ってないのと変わらないからね?強いて言うのなら貴方達には保険は確かに掛けられているけれど制服を仕立てるのは全くの別料金だから制服を切り刻んで、ふんっスッキリみたいな感じ出してるけど、それは本当に犯罪よと言うことは伝えておきたいわね。どうでもいい事だけれど。あえて特質して語れと言われたから語っただけよ。後ここから先の話を考えていて、1000文字くらい書いていたのだけれど保存をする前にアプリが落ちちゃったから全部パーになっちゃったじゃないどうしてくれるのよ。あーもう腹立つわね」
「そんなこと俺に言われても」
古川よしえ先生。それは美術部の顧問であり、担当教科は国語であった。うちの高校には美術の先生はいない、なぜならカリキュラムに含まれていないからだ。先生曰く楽そうだから色仕掛けでもぎ取ったらしい。
先生はよく色仕掛けをする。本当によくする。なんなら我々美術部のメンバーにもたまにする男女構わず。
そして大抵の場合それはうまくいってしまうからこの先生は侮れない。
単純に胸を押し当ててくるとか、不自然にならないくらいに近づいてくるとかはまだ良い方で、俺が体験した中で一番過激だったのは頬を挟まれ口を近づけられたりした。流石に焦ったっていうか冗談にしてもやりすぎだろって思った。
初めてを奪われそうになった理由は俺の兄さんの連絡先を教えて欲しいって理由だった。その後兄さんからはこっぴどく振られている。
前述した通り先生は男女問わず色仕掛けをする。彼女曰く「流石に20代後半の女性とかになってくると通じなくなるのだけど、あと第二次性徴期迎えてないガキね、それ以外の人間だったら私は堕とせるわ。だからあんまり先生を舐めない事」ちなみにコレを部活に入った初日に言われた。正直めちゃくちゃスベッていた。
あの石見部長ですら、時々先生に骨抜きにされて廊下に転がっていたりするので男女関係ないのは本当なのだろう。この年で欲求不満って救いようがないなって思ってもいる。
顔も悪くないし切り揃えられたショートボブに8等身、170センチのスタイルと抜群のプロポーションで、実家が厳格だった事もあり言葉遣いもちゃんとした場では分別ある振りもできる。さっさと男作れば良いのにと思っているのだが先生は見る目が腐っているので当分は無理だろう。強いて言うなら兄さんと引っ付くかなって思っている。
そして現在、引っ張り出してきた鉄板の上で肉をいい感じに焼いている。仕切りにひっくり返して焼き加減を確認してよく位置を変えているため、肉に変な感じに火が通っている。最悪だ。変わってくんないかなぁ
「ダメよ、火は危ないんだもの。任せてちょうだい先生、料亭でバイトしてたことあるんだから」
無駄に様になるエプロン姿でノリノリ楽しく料理をしているので俺は変わってもらうのを諦め野菜を切っている篠賀原の手伝いをする事にした。
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