第3話

早い段階で連日の空腹により抵抗する力も湧かなくなった私はこの謎の人物の向かう場所へ到着するまで身を任せることにしました。


見たこともない豪邸の前に着くと門番が礼をし何も言わずにこの人物と抱えている私を通しました。


(「これはまずい、本当に貴族だこの人。でもここまで来てしまったし本当にまずそうなら最後に精一杯抵抗しよう。」)と考えていると


玄関で執事らしき人物が

「おかえりなさいませ」と言い、私をこの謎の人物ながい。謎男から強制で奪い取り、謎男部屋らしき場所まで運んでドアを閉めた。


「どこにいってたんだ。あと、その子どもはなんだ?相当汚れているが女性から産まれたであろう美貌をもつものがなぜそこまで汚れている?ついに誘拐までしたのか?嫌なやつとはおもってたがそこまで終わってると思わなかったぞ。」ととても冷めた目で謎男に声をかけました。


「いやあ、ひどいなぁ。家族いないっぽくてねこの子。ちょうど執事見習い欲しがってたじゃん?生きづらそうだしこの家連れて来ちゃった♡」


「連れて来ちゃった♡だ?犬猫じゃねえんだぞ。はぁ。まあいいとりあえず風呂入れるぞこいつ。」


ここまでの会話でようやく話すことができるようになった私は執事らしき人物に声をかけることにしました。


「すみません。誘拐です。」


「おい。やっぱり誘拐じゃねえか。災難だったなお前。帰るかどうかお前に決めさせるけどその前に風呂入ってこい。そんで飯をくってそこから決めな。風呂の入り方わかるか?一緒に入ってやるよ。」


と優しく伝えられたけれども、一緒に風呂を入ってしまうと流石にまずいので


「風呂は知っています。母がいた頃は入っていたので」と咄嗟に誤魔化すことにしました。


すると

「そうか。なら服とタオルを用意しておく綺麗にしてこい。」

とまたもや抱き抱えて浴室にまで連れて行かれてしまいました。





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