第6話

本当に好きなのは弟だった。


でも、あいつ別の娘と付き合って遊んでるんだよね。

あたしへの当てつけみたいでちょっとヤだ。


「別れなよ」


遊びなんでしょ?って言うと。

じゃあ、お姉ちゃんがシてくれるんだ?って生意気な事言ってる。


「するわけ無いじゃん!だってあたし好きな子……」


弟なんだもんって言いそびれたら、キスしやがんの。

甘いキスなんかじゃなくて、息も出来ない舌が痺れるようなキス。


「んっま、待って!ちょっ」


その刹那、いつの間にか露わになったブラジャーのホックまで外しやがって。

こいつ手慣れてるなあって、色んな娘とシてきたんだなあって思うと胸が苦しくて。


涙が一筋出た。


「姉貴、泣いてるの?」


いつもとは違う、弟の困った顔。

なんだか昔に戻ったみたいで。


「ううん、なんでもないよ。」


少し嬉しくなった。

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