マツダファミリアターボ
白兎
マツダファミリアターボ
これは私が十八歳で免許を取って、父に車を買ってもらった話。
買ってもらったのは、黒のマツダファミリア、ターボエンジン搭載。サンルーフ付きだ。ターボだから走りがいい。ハンドルは少し重いが、アクセルを踏んだ時の音がいい。
車を持つと、やはり自慢したい。後輩(男子)を呼んでみんなでボウリング場に行った。高校時代によく遊んでいた連中だ。運転したいという奴には、いいよと言ってボウリング場の広い駐車場で運転させたりして。そんな風に、よく車の運転はしていた。
買ってもらってから半月くらいして運転も慣れていた。そんな時だった。ある日の夜、慣れた道で大型トレーラーが左にウィンカー出して止まっていて、私もその先の信号で左に曲がるから後ろについていたのだが、一向に動かない。こいつ、停車してんのかよ! ってイラついて、ウィンカーも出さずに右へハンドル切って発進したら、後ろから走ってきた車と、がっつりぶつかった。運転席側のドアはボッコボコだが、不思議と私は無傷。仕方ないから、警察呼んで、保険屋に連絡して、散々な目に遭った。だが、その大型トレーラー、警察来る前にバックレた。あいつのせいなのに、ちくショー! って思ったが、まあ、自分の不注意だ。粛々と処理を進め、私の愛車、マツダファミリアターボはお釈迦となった。
マツダファミリアターボ 白兎 @hakuto-i
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