1-38.因果の果ての秘密のお茶会

 うすぼんやりとした意しきの中、おもたいまぶたを持ち上げて、あたりを見回す。



 ここは、どこだろう?



 もりの中のような気もするし。

 星空に浮かんでいるようなきもするし。

 しろい大きなへやのなかのような気もする。



「こんにちは、アリス」



 だれかに呼びかけられて、うしろをふりかえる。


 いつのまにか、そこにはくろい、ぜんしんが黒い、おとこの人がすわっている。

 おおきな黒いぼうしをふかくかぶっていて、そのかおはわからない。


 でも、なんとなくだけど、この人のことはしっているきがする。

 なぜだかはわからないけれど、ぽろぽろとなみだがあふれだす。



「やっぱ、まだ早すぎたんじゃない?」



 もうひとつの声がきこえて、こえのしたほうを見上げると。

 しろいかみの、ぜんしんが白い、おんなの子が、木のようななにかに、こしかけている。


 この子のことはわからないけど、にやにやしていて、ちょっとこわい。



「どうしても、顔を見ておきたくてね。ちょっと無理をしたんだ。良ければ、少しお茶をしないかな?」



 そういわれて、じぶんが丸いテーブルにならぶ、小さないすに座っていることに気が付く。

 テーブルの上には、きれいなグラスにはいった、すきとおるように赤い紅茶がそそがれている。


 きづけば、おとこのひとも、おんなのこも、いつのまにか椅子にすわって、カップをもっているようだ。



「どうせ、この場所のことは忘れてしまうだろう。だからこそ、今はまだ、ここでしか会えない。だから、今だけはゆっくりと話そうじゃないか。」


「そうそう、ちゃんとこうしてクッキーも用意してあげたからさ。まぁ、ちょっと割れちゃってるけどね。」



 そうしておんなのこが、にやりと笑う。

 ちょっとこわいけど、きっと、わるい子ではないんだろうなとおもう。



 そうして、おとこの人には、わたしが起きてからけいけんしたことを。

 それをきいた、女のこには、ときどきそれをからかわれて。

 色んなはなしを、した気がする。



======================================



彼らは、この物語の果ての、更にその先にいます。

狂った帽子に、にやにやと笑う猫。

それは彼らがアリスと会うために選んだ、虚飾の属性です。

その本質は■■■の■■■と■■■です。

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