欠片の収束

 かけらは全て集めおわった。

 するどくとがったかけらばかり。





 でもたまに傷がつかないかけらもある。

 人間だけじゃないか。

 一概いちがいに言えないのは何事もそうだった。







 もとにもどらないかけらだと思いこんでいたが職人がまだ残っていれば修理しゅうりをたのめばいいだけか。







 そうはいってもこのかけらの本来の形がどれほどだったかはわからない。







 それでも修理しゅうりしてもらおう。

 気が変わって決めつけない人生を歩いてみたくなった。







 修理しゅうりがたのめないのなら自分でなおしてもいいし。







 へこんでも仕方がない。

 明るく前向きになる必要もないが、このかけらがどんな形をしていたか気になってきた。






 いっそ新しくこのかけらをもとに別の形をつくってみよう。






 もうひとつのことだけ考えなくていいんだな。

 このかけらの前でなみだを流し、あきらめた目的の別の道を探して生きてもいいのなら。






 そうして自分の中のはりが動き出した。



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断片「DANPEN」・しゅうそく 釣ール @pixixy1O

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