9月 4日:風景
※ノンフィクションのはずです。
「いってきま~す」
外に出ると、空気は、予想に反して冷たかった。
この間まで、朝でも暑かった気がするのになぁ~……。秋だ
通学路わきの、小さめの田んぼの稲穂は、もう金色に色づいていて、その上には赤とんぼが飛んでいる。
リンゴ畑のもっと上から聞こえてくる虫の音は……セミ? いやっ、違うか。う~ん、わかんない。セミって、この季節でもまだいるものなのか?
分からないものを考えてもしょうがないか。そうおもって割と幅の広い用水路の中へ目線を滑らせると、ナス。…………ナスッ⁈
そう、いつも投げ捨てられた空き缶などが水流に巻き込まれゴフゴフしているところに、今日はナスがあったのだ。
ナス……。長ナス。
「くっ。くくくっ…!」
しばらく余韻に浸って歩いているも、学校に近付くにつれその気持ちは薄れ、代わりに体が重くなっていく。ルーム長としての責任、苦手なクラスメイト……(嫌いじゃないんです!苦手なんです!!)。
でも、私の気持ちはそっちのけで、ずんずん学校は近づいてくる。
…………………………。
ついてしまった。
一時間一時間、ストレスが溜まっていく。
2時間目は移動教室で、一緒に行こうと思っていた人がいたけど、他の人が珍しく一緒に行こうと誘ってくれたので、その人と行くことに。誘ってくれたことはうれしいけど、心底残念。約束を破った気分だし、友達の誘いを断れなかったことが悔しい(いや、破ってしまったのかもしれない)。でも大丈夫。その人は優しいから、きっと許してくれるよ。言い訳しながら授業を受ける。
数学は問題を解くだけだったから、一人で静かな場所でやりたいなと思って、別の教室でやることにする。
そんなこんなで放課後。帰りも2時間目一緒に移動した人と一緒に帰ることになった。なんでこんなに気にかけてくれるようになったのだろう。いつもは○○ちゃんと○○ちゃんと一緒にいるのに。喧嘩でもしたのかな。
その子と会話をしながら、昇降口を出ると、昨日の不吉な曇り空とは対照的な日差しが眩しかった。
うん。大丈夫、頼れる仲間はいるから。……ありがとう。
(最後の唐突~!!って思いましたか? まぁ今日はいろいろとあったのです!お気になさらず~)
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