第9話

一緒に放課後に残ってたわいもない話をしたり、夜遅くまで連絡をとったり、かけがえのない時間を過ごすことができた。

ただ、それ以上でもそれ以下でもなく、ただただ楽しいだけの時間であり、性的に興奮するようなことは特に起こらなかった。

最終的にはよくわからないまま、学生時代にはありがちな自然消滅のような形で終わってしまった。


なんだか、本当に「普通」ではないことも判明したし、このことを誰に相談することもできず、いろいろと今後の自分の生き方が決まったタイミングな気がする。

今思えば、若気の至りで中学生くらいで本当に好きな子ができて、誤って告白するくらいのことができていれば、今頃大きく人生が変わっていたんだろうと思う。

ただ、本当に同じ中学校には好きになれるような人はおらず、その意味では詰んでいたのかもしれない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る