第6話 愛と優 姉妹の夜語り
♡愛side
今日はエターナル キングダムでのイベントでレアなミンク(めちゃ可愛い♡モンスター)レッドミンクが大量出現するイベントにゲーム内の夫でもあるノブ―と狩に来てる
私のキャラの足元にはレモンと言う灰色のミンクのモンスターが並んで歩いてる
『ラブ、レモンもかなり強くなったね!』
戦闘の合間にノブ―からチャットが送られてきた
『えへへ、ノブーから託された子だからね大事に育てるよ♪』
ノブ―から初めてプレゼントしてもらった子だから特別な思い入れがあったので素直にレモンを褒められて嬉しくない訳ない
「ふふ、回復職の私だってレモンと一緒にレベル上げしてるんだから♪」
『もしレッドミンクを仲間にしても、レモンも一緒に可愛がってくれよな』
『そんなの当たり前じゃない!!』
ノブ―から託されたレモンが一番大事に決まってる、私は少し拗ねながらチャットに返事した
『ふふ、ラブのミンク好きは筋金入りだなぁ(笑)』
「まぁそうね・・ノブ―はモンスターもドラゴンキッド1匹しか所持して無いから私のミンク愛は理解してもらえないかぁ・・・」
本当なら4人でパーティを組んで狩リをした方が効率が良いってサイトに書いてあった【分散狩り】と言うらしい
4人それぞれが別々でエンカウントしてレアモンスターが出現し無かったら逃げる、それを繰り返して誰かがレアに遭遇した時点でチャットで合図してそのキャラの元に集結してレアモンスターを討伐するという方法らしい
しかし、私のPS(プレイヤースキル)がそこまで高くない事と、私の我儘で何時もレモンをお供に入れさせてもらってるので基本パーティとして組めるのは実質3人だけだ
その内一人はノブ―なので空は1枠だけ、たまにノブ―のギルドの仲間に人やマルチ(ランダム編成の事)で入って来る位だけど基本ノブ―とラブ、レモンとノブ―のギルドマスターのキャラをNPCで召喚して遊ぶ事が多い
「う~ん・・・ノブ―の使ってるNPC何時もリサさんなんだよねぇ~」
リサさんのキャラは猫型の獣人族で猫耳と愛らしい垂れ目、赤く長い髪の毛を編み込んで束ねたヘアースタイルで前に何度かパーティで一緒になった事があるが口調が男勝りな感じの人だった
キャラはそんな雰囲気とは真逆のグラマーなスタイルで獣人の装備する軽装だと肌の露出が多い
「まぁノブ―ももしかしたら中身は男の人かもって言ってたしね」
それから回復をこまめにしながらレッドミンクを探してると、あっという間に時間が過ぎてもう直ぐ11時になろうとしていた・・
「ふぁぁぁぁ~ぁ、って、いかんいかん・・」
大きな欠伸を盛大にかまして、気を取り直す為にチャットをノブ―に送る
『出現確立アップって言ってもやっぱり中々出会わないね・・・』
するとノブ―から返って来た返事は
『ラブ、今日はこの辺にしておこうか、そろそろ眠いんだろ?』
どうやらゲーム越しでもノブ―にはバレバレの様だ
『フフ、ノブーは誤魔化せないね(笑)』
『^^俺も丁度眠かったしね、ラブもそうなら良かったよ』
きっと私の事を気遣ってくれて自分も眠いからと言ってくれたのだろう、ノブ―は何時も優しい・・本当に
『うん・・・ありがとノブー』
私は携帯型のモンスターボックスにレモンを収納すると
『今日は3匹しか出会えなかったけど、また明日頑張ろうね^^』
『うん!ありがと、ノブー私も明日頑張るね!』
その後ノブ―が帰還石を使い私らは自宅に瞬間移動する
『それじゃラブ集めたアイテムを片付けて今日は終わろうか』
『そうだね、ノブーも遅くまでありがとうね💛』
私は今日集めたアイテムをボックスに選択して入れていく
『それじゃお休みラブ』
『うん、お休みノブー』
ノブ―にお休みのハートのエフェクトの挨拶をしてコマンドからログアウトを選択するとタイトル画面に戻ったのを確認しPCの電源を切る
「う――――――んっ!て、ヤバい、もう11時じゃん・・・早くお風呂入ろ・・」少し背伸びしてお風呂に入る準備をする
【ガチャ】「キャッ」部屋の扉を開けると丁度妹の優(ゆう)と鉢合わせた
瀬川 優 大和高等学校 1年で、水泳部に所属する私の一つ下の妹だ身長は私程高くは無いが黒髪をボブカットにしていて長いまつ毛と大きな瞳は私と似てるとよく言われる
しかしスタイルは妹の方が良い、この間風呂場でたまたま見つけた妹のブラがGカップ(ちなみに私はDカップ)だったのに驚いた
そんな妹は私の部屋をちらっと見るとテーブルに置かれたPCを見て鋭い目で私を睨むと
「お姉ちゃん、また遅くまでネットゲームしてたの?ちょっとのめり込み過ぎじゃない!?」
そんな妹の言葉にカチンとなり言い返す
「はぁ?そんなの優に関係ないでしょ?勉強だってちゃんとしてて結果も出してるし文句言われる筋合いないのよ!」
「でも、あれほど頑張っていた美術も最近全然手をつけてないじゃない・・・」
たしかに、ここ数年私は絵どころか筆すら握ってない
「美術は中学の部活でしてただけよ、お父さんにもお母さんにも高校に上がったら辞めて勉強に専念するって話してたし」
「その勉強に専念出来てないって言ってんの!」
「さっきから何なの?ゲームはしてるけど勉強も疎かにして無いわよ!げんに結果で証明してるでしょ!」
私の言葉にイライラが隠せない優は私から目線を外して呟く様に
「それに・・・最近、信ちゃんと全然一緒に遊んでないじゃない・・・お姉ちゃん達付き合ってるんでしょ?・・二人は・・・その・・上手くいってんの?」
痛い所をつかれて私は動揺した
「はぁ?それこそ大きなお世話よ!私らがどんな付き合いしてようが優には関係ないでしょ!」
「関係あっ・・・いや・・そう・・そうだよね・・・私は部外者・・信ちゃんとお姉ちゃんはお似合いの恋人・・・」
優は俯いたまま落ち込んでいる様だ
「そ、その・・優?ゴメン私も言い過ぎたね・・・信一は優にとっても幼馴染だし・・関係ないって事無いよね・・ゴメンね」
優は服の袖で涙を拭うと、目を赤くして苦笑いしながら
「う、うん、信ちゃんとお姉ちゃんは私の自慢だから・・・だから・・だから・・ごめん・・」
優は再び泣きながら自分の部屋に駆けこんでいった
「優・・・・」
その日は、長風呂せずに体だけ洗うと直ぐに横になる事にした
(優・・・ごめんね・・・アンタずっと信一の事・・・)
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