短歌集・詩集 夏の日~僕・言葉~涙

@10010056

短歌

夏の日


冷房をかけすぎた母

腹抱え

笑うあなたと

涙目の僕




終わった日常


朝に寝て

昼過ぎ起きて

夜に寝て

深夜に起きて

また朝に寝て




スポーツ


スポーツをした後に飲むアクエリが

口に残ってネバつく苦み




花束


花束に虫食い一つあるだけで

無実の花も

劣悪と呼ぶ




敗北


じんわりとにじむ涙と汗の味

勝利の美酒と対の味わい




想い


君が為

身を粉にすると

その決意

君を苦しめ

僕も苦しめ




数の亡霊


一度した

バズる感覚

抜けられず

自我を失い

数追いかける




言葉


言葉とは

括りであって

機械的

0と1との区切りではない




日常


患って

乗り越えたとき

日常の

変わらぬことの

ありがたみ知る




タブー


触れさせぬ

タブーを作り守り抜く

するとそれらは衰退をする




錠剤


風吹けば

足並み揃わぬ口の中

私の意志と錠剤と水




リアル離れ


キーボード入力速度増すたびに

汚れていった俺の筆跡




腹痛


腹痛は初心を忘れたときに来る

心の機微とエアコンの風





光しか

映さぬ鏡

闇を見ず

輝く姿

美しくなる




眠気


七時半

眠くなるより

重くなる

瞼の裏と

目尻の下が




読書


書くよりも

読んでた方が

楽しいし

同じ時間で

いっぱい知れる




暑さ


夏過ぎて

秋口来たと

思ってた

カレンダーまだ

あじさいの花




椅子


腰よりも

肩より目より

尻痛い

椅子に座って

十二時間目




回転ずし


風呂上り

不意に鼻から抜けてきた

回転ずしの醤油のにおい




コーラ


友達と昨夜に飲んだコーラより

半分抜けた昼の炭酸


友人と昨晩飲んだコーラより

心にしみる朝の炭酸




担々麺の売り文句


町中華

舌先よりも喉にくる

辛さが売りの

いい担々麺




イヤホン


右左

上下左右に

絡まった

半年ぶりに

使うイヤホン




短歌


上の句が語彙の不足でかみ合わず

こねくり回す言葉と言葉




バーべキュー


網に落ち

黒線のある

マシュマロが

さらに溶け出し

炭にくっつく





じんわりと

腕が湿った

初夏の頃

家に帰って

腕がザラッと




カレー


なんとなく

ざっと作った

一人カレー

丸いジャガイモ

硬いニンジン




トイレ


強すぎた

エアコンの風から逃げて

トイレに行って

ただ座るだけ




自意識


少しずつ

自意識だけが

肥大化し

あなたのそばの

世界を壊す




未来


十年後

変わらなかった

あなたより

変わってしまった

あなたを見たい


十年後

俺の知ってる

あなたより

俺の知らない

あなたを見たい




経験


今短歌

湯水のごとく

あふれてる

頑張ってきた

過去があるから




信仰


神在って

我在りなのか

我在って

神在なのか

問い続くだけ




キーボード


徹夜明け

グレーに見える

キーボード

重い瞼と

鈍っている手




アイデア


皺を寄せ

頭抱えて

腹抱え

絞りだした

新しいうた




緊張


本の前

本番の前

人の前

なぜか無性に

トイレ行きたい




データ


愛情を

込めて作った

このデータ

命こもった

テキストファイル




友達


友達は

失ってから

気づくもの

またできたとき

また見失う




おし


推し推して

押してしまった

注文を

宵越しの金

惜しくもないわ





ただ一人

目的もなく

旅に出て

帰れる場所の

大切さ知る




睡眠


旅終えて

帰ってきた安心感

無理ない程度

4日は眠る




落とし物


一休み

布団の中で

午後3時

意識こぼれて

スマホこぼれる




やる気


悩むなら

やる気あるなら

やればいい

やる気ないなら

やんなけりゃいい





乾麺が

夏は一番

食べやすく

6食目から

食べ辛くなる




暗闇


暗闇が

実体をもち

現れて

俺の腹をポンと押し返す




パソコン


光浴び

睡眠よりも

仕事して

曲がる背骨と

曲がる精神




過労


満たされず

忙しすぎる

仕事する

淵のカピッた

エナドリの缶




ながら


ヘッドフォン

音楽動画

垂れ流す

ながら仕事は

思考を奪う




字下げ


書くときに

字下げを忘れ

小説が

凹凸のない

四角い画面





想像


澄んだ空

美しい青

白い朝

見ていなくても

ここで詠える




街疲れた


空近く

小高い丘の

土の中

帰らぬあなた

隣に私




旅立ち


いつまでも

待てど暮せど

帰らない

あなたを思い

彼方へと行く




あの日


あの日見た

あなたのままで

最後まで

変わらぬあなた

変えられぬまま




使わない右手


携帯を

持たない右手

どうしよう

しっくりと来る

置く場所もなく




メモ


メモにより

切り取りされた

日常は

ぶつ切りのまま

出荷されてく




さじ加減


人間の

善悪なんて

さじ加減

私の黒は

あなたのグレー




数値


また数値

動画小説

イラストと

数値が僕の

心蝕む




アクスタ


作業中

モニターしたの

アクスタが

地震によって

前に倒れる




隔て


モニターと

ネットを一つ

隔てたら

君との距離は

何光年も




めぐる四季


めぐる四季

夏っぽい春

夏は夏

冬っぽい秋

春っぽい冬




エイムアシスト


人生の

エイムアシスト

出来たなら

もう少しだけ

寄り添えたかも




目覚め


朝起きて

目覚めた世界

昨日より

報われるかも

しれない世界




執着


執着は

ペットボトルの

ラベルほど

淡白なもの

目指すこの頃




いっぱい


理想とか

理論値だとか

夢だとか

上回れない

ものがいっぱい




プロの力作


身の回り

イラスト

動画

小説も

目につくものは

プロの力作




比較


実力を

比べるべきは

プロじゃなく

今日もがいてる

未来のプロだ




塵積も


何事も

塵も積もれば

山となる

山となっても

塵はただ塵




好奇心


気になって

ふと立ち止まり

調べ物

僕のスマホに

雨粒一つ




にぶいち


軒先で

覗き込んだ

この雨は

強くなる雨

弱くなる雨




横書き


縦書きで

書きたいけれど

横書きで

書かねばならぬ

悲しき短歌




ゲリラ豪雨


快晴と

ゲリラ豪雨で

風情なし

0か100かの

今の世の様




雨のもつ色


薄黄色

点字ブロック

オレンジに

混ざった色は

雨のもつ色




なう


雨だなう

濡れましたなう

寒いなう

冷たいななう

晴れそうだなう




香水


あんちゃんと

すれ違うたび

刺激臭

香水がまた

嫌いになった




あと七


五七五

七までできた

この短歌

あと七文字で

できるのだけど




いたたまれない点字ブロック


街なかで

白く焼けるか

黒ずむか

いたたまれない

点字ブロック




騒音


ブンブンと

バイクから出る

騒音は

出せば出すほど

バカっぽくなる




タンクトップ


夜に見る

タンクトップの

おじさんは

昼に見るより

面白くなる




すとっく


大量の

アイディア溢れた

半月後

気づいたらない

ネタのストック




目に見えるもの


価値観や

人生とかは

詠めなくて

目につくもののみ

短歌にできる




キャンプ


キャンプかぁ

ハエとか蚊とか

いなきゃなぁ

一度くらいは

行ってみたいな




辞書


辞書開き

まず目についた

単語見て

調べたかった

単語忘れる




書き溜め


明日のため

未来のためと

書き溜めて

今日を犠牲に

してる気がする




細かな美学


山を見て

海を見たとて

分からない

木目や潮の

細かな美学




移動時間


旅に出て

何かするより

移動する

時間長いと

少し残念




パズル


ここはあれ

ここにはあれと

はめてって

出来たパズルが

今日出す短歌



日課


日課だけ

やってる日には

面白い

アイディアなんて

降らないだろう




10分


10分で

書かれた6個の

短歌たち

夕食後まで

覚えてるかな





早起き


気合入れ

目覚ましよりも

早起きし

作業中なる

目覚ましの音





無我夢中

時を忘れた

証とは

トラックボール

裏側のごみ





今君が

学校に行く

その間

画面に向かい

作業する僕




言葉


前進

安定とは停滞だ

停滞とは後退だ

後退とは退化だ

止まってなどいられない

進め





悲しみと溢れんばかりの悔しさを

涙でこぼすのはもったいない

こぼすくらいなら、

いつかの為に取っておきたい


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