第14話
レイナから逃げた僕はとりあえずこそっと行ってEMILIを目覚めさせた。
すると翌朝エミリアから使いの者が来て本社に呼び出しをくらった。
きっとエミリアは怒ってるんだろうな〜
なんたって僕がEMILIを寝かせたままにしてた所為で弄ばれる所だったんだもんね。
怒られるの嫌だな〜
自分で蒔いた種だけど、未遂で済んだ訳だしから謝ったら許してくれないかな〜
待てよ。
もしかしたら時間稼ぎでやったセクハラを怒っているかもしれない。
だってあんなに嫌がってたもん。
となると詰みじゃん。
僕はビクビクしながら本社に行くと、応接室じゃなくて少し離れた社長室に通された。
なんとこの部屋オートロックである。
しかも魔力感知式で中からも開けられない。
……ダメじゃん。
これめちゃくちゃ怒られるパターンじゃん。
今からでも逃げようかな?
とか考えてる内にエミリアが来てしまった。
今日はいつもと違ってベアドレスで、いつも以上に胸が強調されて破壊力がヤバい。
「ヒカゲ様――」
「ごめんね」
僕は先手必勝で謝る事にした。
「ヒカゲ様?」
「ちょっとめんどくさいな〜と思って寝かせたままにしたんだけどね。
まさかあんな事になるとは全く予想出来なかったんだよ」
「ちょっと待ってください。
何のお話ですか?」
「あれ?
こっちじゃない?」
しまった。
1/2で外した。
仕方ない仕切り直すか。
「ごめんね。
確かに楽しくなっちゃってやり過ぎたとは思ってるんだ。
本当はあそこまでする気は無かったんだよ」
「あの、ヒカゲ様?
一体何を謝っておられるのですか?」
「あれ?
怒ってない?」
「私がですか?
どうして?」
「EMILIを寝かせたままにしてた事とか」
「怒っておりませんが」
「あいつらの1人に変装していっぱいセクハラした事とか」
「怒るなんてとんでもございません」
「じゃあ、もしかして怒られるわけじゃないの?」
「当然です。
感謝する事があっても怒る事など何もございません」
「な〜んだ。
てっきり怒られると思ったよ」
よかったよかった。
……あれ?
「じゃあなんで呼ばれたの?」
「それはですね……
まあ、お座り下さい」
エミリアに促されて僕はソファーに座る。
すぐにエミリアは隣に座って僕の顔を覗きながら言った。
「私はまだ処女です」
「え?へ?は?」
突然何を言い出すんだ?
思わず変な声出ちゃったじゃないか。
「急になんでそんなカミングアウトするわけ?
いやいや。
なんでキョトンとしてるの?」
「ヒカゲ様に質問されましたので、それにお答えしたのですが……」
「そんな質問してないよ」
「しましたよ。
そう言えばお前は処女か?
って」
「……あっ。
いや、あれはそのなんて言うか……」
僕が返事に困っているとエミリアがドレスの胸の谷間に人差し指を入れて、ドレスの胸の部分を軽く引っ張って谷間を見せつけて来た。
もうすぐでトップが見えそうになってる。
「せっかくですので絶景でお楽しみください」
「やっぱり怒ってるんだよね?」
「この胸を自由にして構いません」
「ごめんって」
「胸だけじゃないですよ。
その体をめちゃくちゃにしても構いませんよ」
「もう許してよ」
「なんで謝るのですか?
ヒカゲ様が御所望になったのですよ」
「違う違う。
あれは違うんだよ」
「まさかあんな大勢の前で私を辱めておいて、無かった事にするおつもりですか?
酷い。
凄く恥ずかしかったのに。
乙女の純情を弄んだのですね」
エミリアが顔を両手で覆って泣きだした。
勘弁してよ。
これなら怒られた方が数倍マシだよ。
「ねえ泣かないでよ」
「うぅ〜」
「ごめんってば」
「酷いです」
「僕が悪かったてば」
「ではお願い聞いてくれますか?」
「わかった」
「では胸を揉んでください」
「わかった」
「はい、どうぞ」
エミリアがスッと胸の部分をさっきよりもズラす。
その破壊力と若干ピンクの部分が見えてるのがヤバい。
思わず生唾を飲み込んだ。
「って、ダメだよダメ。
と言うか嘘泣きじゃないか」
「チッ」
「今舌打ちしたよね?」
「この後リリーナ様とお会いした時にヒカゲ様に胸を揉まれたと言うつもりでしたのに」
「辞めろよ。
そんな事言ったらリリーナに何されるかわかったもんじゃないよ」
「リリーナ様より先に私の胸を揉んだとなったらリリーナ様は更に本気になりますね」
「ああ〜
いや〜
それは……」
「どうかされましたか?
……まさか!?
もうリリーナ様の胸を揉んだのですか!?」
「いや、揉んだと言ったら揉んだと言うか……」
「ついにヒカゲ様がリリーナ様に手を出したのですね!」
「違う違う。
断じて手は出して無い。
リリーナが毎晩僕の両手を無理矢理胸に押し当てるから……
って、なんでそんな話しないといけないんだよ」
ああ、もう。
リリーナのエロい姿を思い出してしまったじゃんか。
「そのままガバッと」
「行ってないからね。
僕は必死に我慢したの」
「つまりもう一押しですね。
リリーナ様を焚き付ければもしくは……」
「余計な事しなくていいからね。
もう僕は限界なんだよ」
「近々お楽しみにしといてください」
「よくない。
このタイミングで意味深な言葉はいらない」
「フフフフフ」
「意味深な笑い方もいらないから」
本当に勘弁してよ。
これ以上の誘惑をリリーナされて我慢出来る自信が無いんだよ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます