合宿施設

合宿施設に到着すると、朝の光が周囲の木々を照らし、涼しい風が吹き抜けていた。施設は、自然に囲まれた静かな環境で、敷地内には大きな池や緑豊かな庭園が広がっている。建物はモダンなデザインでありながら、木の温もりを感じさせる外観が特徴的だ。施設の正面には広い玄関があり、ガラス張りのエントランスからは朝の柔らかな日差しが差し込んでいる。


バスから降りた冬と稲は、施設のスタッフに迎えられ、まずは宿泊する部屋に案内されることになった。廊下を進むと、シングルルームとダブルルームが並ぶエリアに到着する。二人は顔を見合わせて、自然とダブルルームを選んだ。「一緒の部屋のほうが楽しいしね」と冬が言うと、稲も頷き、「そうだね。夜に色々話せるし」と笑顔を見せた。


ダブルルームは広々としていて、落ち着いた色合いのインテリアが施されている。窓からは庭園が一望でき、カーテンを開けると緑が目に飛び込んできた。部屋には二つのベッドが並んでおり、デスクと椅子、そしてクローゼットも完備されている。冬と稲はそれぞれのベッドに荷物を置き、手早く荷物を解き始めた。


冬はバッグから服を取り出し、クローゼットにかけていく。「ここ、思ったよりも快適だね」と言いながら、稲も荷物を片付けている。「うん、朝の空気も気持ちいいし、いい感じの場所だね」と冬が答えた。二人はすぐに荷物を整理し終えると、「そろそろ朝ご飯を食べに行こうか」と稲が提案した。


施設のレストランハウスは、メインビルの一階にあり、大きな窓からは庭園が見渡せる設計になっていた。朝の光が優しく差し込み、室内を明るく照らしている。木製のテーブルと椅子が整然と並び、温かみのある雰囲気を醸し出していた。テーブルにはすでに朝食のビュッフェが並んでおり、焼きたてのパンや新鮮なフルーツ、温かいスープなどが美味しそうな香りを漂わせている。


冬と稲はトレーを持ってビュッフェの列に並び、それぞれ好きな料理を選び取っていく。稲はサラダとヨーグルトを選び、冬はオムレツとパンをトレーに乗せた。二人は窓際の席に腰を下ろし、朝食を楽しみながらこれから始まる合宿の予定について話し始めた。外の景色を眺めながら、穏やかな朝の時間を共有しつつ、二人は次の活動に向けて気持ちを整えていった。

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