第43話 文化祭②-2 謎解き②

引き続き謎解きですので時間がある方はぜひ一緒に解いてみてください。

そんなに難しくはないとは思います。


――――――――――


▼松村咲音視点▼


――――――――――



ヨーヨー釣りの部屋に入るとそこにはいくつものヨーヨー釣りをする場所が並んであった。

既に先に謎を解き終えた人たちがそれに挑んでいるのが判る。

あたしもお兄ちゃんとお姉ちゃんの手を引き空いているヨーヨー釣りをする場所に向かう。


「へいらっしゃい。お守りはちゃんと白だね~。それじゃあ、挑戦料として300縁いただくYO!んじゃ、ヨーヨー釣りの説明をするYO~」


ヨーヨー釣りの屋台のお兄さんはあたしが持っているお守りの色を確認すると、ヨーヨー釣りの説明を始めた。


「ここのヨーヨー釣りは見ての通り、仕切りによって左右2つのグループに分けられているYO!ヨーヨーにはそれぞれ文字が書かれていて、左右の水槽で1つずつのセットになっているYO!セットになった物を取って行くと3つのヨーヨーが残るYO!残ったヨーヨーに掛かれている文字から想像できる昔話を答えてくれYO!ちなみにヨーヨーの色は関係ないYO!」


右の水槽のヨーヨーの文字

氷、箱、煙、亀、草、犬

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左の水槽のヨーヨーの文字

棒、鶴、黙、海、椀


「どれとどれがセットなのかな」

「あ、分かった!犬と棒だ!それに亀と鶴だ!」

「どうして?」

「犬も歩けば棒に当たるでしょ?鶴は千年亀は万年でしょ!」

「お姉ちゃん賢い!」


あたしはお姉ちゃんが言った通り犬と棒、鶴と亀のヨーヨーと取ろうとするとお兄ちゃんが口を挟んできた。


「ちょっと待って。それじゃあ、その後が続かないよ」

「えっ、ちがうの?それじゃあ、分かんないよ~」

「難しいね」

「ヒントないの?ヒント」


お姉ちゃんが自分の答えを否定されて半ばあきらめで店員にヒントを望む。


「あ、忘れてたYO!これが、セットのヒントだYO!」


そう言ってYOYO店員が渡してきた紙には次のようなことが掛かれていた。


綿飴ー不和

牛乳ー語句

怒ーー缶

目眩ー倉

咳ーー紺

炭酸ー手話

蜂ーー文


「また漢字がいっぱい。咲音読めない」

「お姉ちゃんが呼んであげるから、ひらがなで紙に読み仮名振っていきな。わたあめ」

「わたあめ」

「ふわ」

「ふわ」


お姉ちゃんが読んでくれた漢字をオウム返ししながら、言われた通りフリガナを振って行く。


「ぎゅうにゅう」

「ぎゅうにゅう」

「ごく」

「ごく」

「おこる」

「おこる」

「かん」

「かん」

「なるほど」

「なるほ……。へ?」

「なるほ……。え?」


あたしとお姉ちゃんのやり取りを聞いていたお兄ちゃんの言葉につられたあたしたちは驚きの目でお兄ちゃんの方に目を向ける。


「分かったよ。何と何がセットになるのか」

「ほんと!?」

「まだ答え言っちゃタメ!ヒント、ヒント頂戴!」


あたしは自分で解いてみたいからお兄ちゃんに答えを聞くのではなくヒントを要求した。


「そうだな~、分かりやすいのは炭酸かな」

「炭酸と手話?」

「うん。炭酸は他に何て言われる?ほら、小さい子たちに説明するときとかは」

「炭酸は~……しゅわしゅわ!」

「そう!しゅわしゅわ、手話手話」

「分かった!」


お兄ちゃんに答えとも思われるヒントを貰ったあたしはもう一度ヨーヨーの入った水槽に目を向ける。


右の水槽のヨーヨーの文字

氷、箱、煙、亀、草、犬

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左の水槽のヨーヨーの文字

棒、鶴、黙、海、椀


「犬はわんわんだから碗だ!」

「それじゃあ、煙はもくもくだから黙だね」

「草はボーボーだね」

「氷はつるつるだから鶴!」

「それじゃあ残ったのは?」

「箱、亀、海の3つだね。この三つで思い浮かぶ昔話は何だろうね」


お兄ちゃんにそう言われてあたしは昔話を思い出す。

亀、箱、海頭の中で連呼しているとある一つの昔話が思い出されてきた。


「浦島太郎だ!」

「正解だYO!正解者には、ご褒美にヨーヨーと好きなお菓子をこの箱から1人1つ選んでYO~。それとこれは福引券だYO!」


そう言われあたしたちはそれぞれ好みのお菓子とヨーヨーを受け取る。


「次はフルーツ飴屋にいくといいYO!」

「次はフルーツ飴屋に行くといいYOっだってYO!」

「フルーツ飴屋は1つ隣のクラスって地図に書いてあるよ」

「それじゃあ、行ってみよう」


そうしてあたしたちは無事順調に2つ目の謎を解いて、次なる謎のあるであろうフルーツ飴屋の部屋へ向かったのだった。


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