第5話 能力

「おい、お前だけで倒せるとか舐めるのも

いい加減にしろよ。」

見た目は綺麗な子供なのにすごい圧だ。

低級とはいえ悪魔なのだから当然なのかも

しれないけど。

俺は後ろに後ずさる。魔力の溜まり場…まだ

よく分かってないけど、飛び掛かってきた悪魔

を避けて考える。

多分この方法なら…!手を伸ばした。

俺の手が悪魔の体を掠める。何かが俺の体を駆け巡る。そして俺は何かに。もしかしてここ魔力の中⁉︎

そこは、紫から金に変化する色の海のようでシャボン玉🫧のようなものがいくつも浮かんでいた。そのの中に人々の姿がありその中が金色から徐々に暗くなっていく…

別のシャボン玉の中に一瞬光を纏った髪の

長い男の姿がチラリと見えた。だが、すぐに黒に埋め尽くされていく。どんどん下に落ちていく感覚がしてシャボン玉の渦の奥に琥珀色の光の塊があった。あまりにも綺麗で俺は思わずそれを掴んだ。突然、体が浮上した。



ー10分後

魔力を吸い取られた悪魔は悶え苦しんでいて体から煙が出ている。

「倒せた?」

全身がだるくそのまま俺は座り込んだ。


その時、窓からギシッと音がした。

サラサラの髪が風に靡く

「クロユリさん⁉︎」

クロユリさんは俺の顔の数センチ前まで顔を近づけてきた。これだけ近くで見てもまつ毛はカールしてるし、瞳はキラキラだし、肌はきめ細かいし花のような良い匂いもする。

「合格だよ。久作きゅうさくくん。

いつまでも私頼りになっちゃダメだからね。その悪魔は煮るなり焼くなり好きにして。」

クロユリさんは無邪気に笑って立ち上がった。

「カッコ良かったよ。また、今度。」

そう言ってパチリとウインクした。可愛い。

この人俺の語彙力可愛いだけにするつもりじゃないだろうか。









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