第2話 僕の高校生活初めての友達
ああ……今日は誰ともおしゃべりすることができなかったな……
あの朝比奈さんって人すごいな……なんかもうクラスのムードメーカー的な感じの存在にになってるし…
「影密くん!!」
すると、僕はある一人の女子生徒に話しかけられる。
その子は
その子は僕の名前を呼んで、こちらに走ってきた。
「影密くーん!!」
僕の名前を呼んでる!?
しかも走ってきてる……もしかして朝比奈さん怒ってる!? 何で怒ってるのかわからないけど……
僕はこの状況が理解できずに走って逃げ出した……
「なんで! 逃げるの影密くん!!」
朝比奈さんは僕が校門に向かってダッシュしてもその後を諦めずに追いかけてくる。
僕は何やってるんだ……朝比奈さんがせっかく話しかけてくれようとしてるのに……僕はなんで……
「待ってよ!!」
ここで勇気を出さなきゃ……いつ出す! 影密日陰!!
僕は逃げるのをやめて、その場で立ち止まった。
「どうして! 逃げるのよ!!」
「さっきは! 逃げてしまって誠にすいましぇん!」
……噛んだ……
「別に怒ってないわ! 大丈夫よ!」
よかった怒ってないのか……
「あ……あの? それで……要件は何でござるか?」
「なぜ……武士語?」
「まあいいわ! 影密くん! イエローダンジョンっていうゲームやってるんでしょ!!」
……なぜそれを? って、僕が自己紹介で言ったからか……
「うん……やってるけど……」
「私もイエローダンジョンやってるの! だからお話ししてみたくて!!」
えっ? 朝比奈さんイエローダンジョンやってるの?
イエローダンジョンって知名度そんなにないのに、こんな可愛くて優しい天使の微笑みを持つ彼女が知ってるだけでなく、やってるとは思わなかった……
それから僕たちは学校近くの公園に移動して、イエローダンジョンの話で盛り上がった。
「あっ! もうこんな時間じゃん! お話すごく盛り上がったね!!」
「……うん……」
なんでだろう……彼女とアニマルダンジョンの話をしている時は自然と緊張しなかった……
今まで初対面の人と話す時はすごい緊張するのに……
「ねぇ! 影密くん!! よかったらフレンドにならない!」
「……うん!!」
僕は彼女とフレンドになる為、ゲームでのプレイヤー名を言った。
「僕……プレイヤーネーム「マスター」って言います!!」
「私!! プレイヤーネーム「うさぎ」って言うの!!」
僕と彼女はほぼ同時にプレイヤーネームを言った。
てか今この人……うさぎって言わなかった? うさぎ……うさぎ……うさぎ、うさぎ……うさぎ!?
「…………」
「今? なんて、影密くん?」
「え? マスターって言った……」
「ん?」
「え?」
「ええええええ!?」
僕と朝比奈さんはほぼ同時に声を上げた。
ちょっと待って彼女もしかして僕のネット友であるあの、うさぎさんですか!?
「影密くんさ……もしかして、フレンドに「うさぎ」っていない?」
「います……」
おいおい……こんな偶然ってあるのか? それこそフィクションの世界みたいなことが……今起こってる
「これってさ……」
「すごくない!! ねぇ!!影密くん!!」
朝比奈さん……めちゃくちゃはしゃいでる、それもそうか……僕もこの事実まだ信じきれていないから……
「今日!! 一緒にダンジョン攻略行かない? 「マスター」さん!!」
「はい!! 行きましょう……」
もしかしたら……この子なら……僕と友達になってくれるかもしれない……
「やった〜〜!! あ! もうこんな時間!! 影密くん! そろそろ帰ろうか!!」
「ま……待って!!」
僕はそう言って、帰ろうと提案する彼女を引き留めた。
「どうしたの?」
「朝比奈さん!! 僕と友達になってください!!」
僕は勢いよく、朝比奈さんに言った。
「なに? いってるの? 影密くん……」
……っ!? やっぱりダメか……彼女、僕とは住んだら世界が違うしな……
「私たち!! もうずっと前から友達じゃん!!」
朝比奈さん……
すると……朝比奈さんは僕に握手を求めてきた。
「これから改めてよろしくね!! 影密くん!!」
「……うん! 朝比奈さん!!」
僕は朝比奈さんの手を握りお互い強く握手をした。
こうして僕は今日、高校生活初めての友達である朝比奈さんと出会うことになった。
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