第2話 浄化
「んぁ……、は、ぁ……」
舌が鈴口を押し込むように嘗めた瞬間、思わず漏れる吐息。
それを耳にしたノワールは満足げに猫耳をピクリと動かし、人差し指と中指で私の陰茎をそっと挟み込み、柔らかく滑らかに動かし始めた。指がゆっくりと上下に動くたび、舌の動きと相まって、体の奥底からじわじわと快楽が湧き上がってくる。
「では、まずは聖女と触れた部分を清めませんとね。では失礼して」
ノワールの声が耳に届くと同時に、彼女の唇が再び私の陰茎に触れる。温かさとともに伝わる感触がくすぐるような快感をもたらすと、腰が自然とよじれた。
唇が離れる瞬間に感じるわずかな寂しさ――その瞬間を引き延ばすかのように、彼女は舌先で鈴口を捉え、ねっとりとした湿った音が耳元で囁くように響く。
「ノワールっ、凄く……絡んで……ッ!ン……、はぁ……っ」
ノワールの舌がざらついた感触で鈴口を巧みに弄るたび、吐息が漏れた。そのたび彼女の猫耳がピクリと動き、満足げに私の反応を楽しむのが伝わってくる。
舌先は次にカリ首へと移り、その周囲をゆっくりとなぞりながら、締め付けるように甘く占め上げていく。
「―――ぁ、……ん、は……っ。ふ、ぁ……」
ざらつきが、甘い痛みと快楽を送り込んでくる。まるで、私を弄ぶかのように。
口腔全体で覆うように陰茎が完全に収まると、喉奥でじっくりと絞るように先端が扱かれた。ノワールの喉が亀頭を包み込むたび、その圧迫感が私を強く捉え、甘い絶頂感が一気に押し寄せてくる。
彼女の舌が裏筋をねっとりと擦り上げるたび、射精の衝動が身体中を駆け巡り、理性が溶けていくのを感じる。ノワールの舌はまるで亀頭の裏筋に愛情を注ぐかのようにねっとりと動き、私を追い詰めていく。
快楽の波が押し寄せ、射精の衝動が抑えきれなくなりそうになる。
しかし、その瞬間を許すことをノワールはしない。彼女の手が私の睾丸にそっと触れ、軽く押さえつけた。
その動きはまるで、私の体内に渦巻く快楽を完全に支配するかのようだった。せり上がる衝動が強引に抑え込まれ、頂点に達する寸前で捕らえられ、甘美な地獄に囚われ続ける。彼女の手と舌が織り成す絶妙なリズムが、私を快楽の頂点へと導きながら、決してその瞬間を許さない。
「ノワールっ……お願い、もう限界なの……あなたが一番だって、本当にわかったから……出させてよぉ……!」
私の声は、焦燥感に押し流されていた。しかし、ノワールはその切実な訴えに反応するどころか、微笑を深めるだけだった。
彼女の琥珀色の瞳が、まるでいたぶる猫のように楽しげに細められ、心の奥に潜む愛情が微かに揺れている。その瞳に映る私は、ただ彼女に全てを委ねる存在でしかない。それを理解しているからこそ、彼女は私を焦らすのだろう。
彼女の唇の端に浮かぶ微笑は、冷静でありながらも、私を弄ぶ楽しさを隠しきれていない。だが、その奥には確かな愛情があり、私が彼女の手の中で翻弄されることすら、彼女にとっては愛の一部であることが伝わってくる。
「―――そういえば殿下、聖女の秘裂にキスされてましたよね」
ノワールが、いたずらを仕掛けるように甘く囁くと優雅に私の上に跨った。まるで獲物を弄ぶ猫が、爪を立てずに遊んでいるかのように、彼女の秘裂が私の顔面にそっと押し付けられる。濡れ壁から立ち上る、雌の香り。視界を覆うその滑らかな肌、その温もりが私の全身にじわりと染み渡っていく。69の体位という支配的な配置は、今の私たちの関係性をより鮮烈に示していた。
「遠慮はいりませんわ、殿下。私の秘裂としっかりキスをして、聖女と触れた部分をきれいに清めてくださいまし」
ノワールの命令は、まるで甘く包み込む罠だ。冷たい理性と情熱が絡み合ったその声は、私の意志を簡単に打ち砕いてしまう。その声に引き寄せられるように、私は彼女の秘裂に唇を寄せ、舌を這わせた。
彼女の肌に触れるたび、甘美な愛液がじわりと溢れ出し、私の口元を濡らしていく。その豊潤な味が私の舌に広がり、さらなる快楽の追求を掻き立てる。
「んっ、はぁ……」
ノワールの声が、私の耳元で響き渡る。彼女の体が微かに震え、私の愛撫に応じて軽く揺れるのを感じるが、その震えの中に彼女自身の快楽を共有する喜びが確かにあった。
そして私が彼女を愛撫している間にも、ノワールの舌は陰茎に絡みつき、そのざらついた感触がまるで猫の舌のように私を甘く支配する。まるで、私が彼女の掌で転がされる一匹の小動物に過ぎないことを、彼女はわざとらしく思い知らせるかのように。
「あ――っ、くぁッ……ふふ、お上手ですよ、可愛い殿下。でも、キスをしているだけなのに、こちらはこんなに跳ねておられるのね。このおちんちん、どうして欲しいのか言ってくださいますか?」
ノワールの声には、猫が小鳥を捕らえて弄ぶような愛情と残酷さが混じり合っていた。その琥珀色の瞳は、楽しげに光を帯びながらも、私の内側に隠された欲望を鋭く見透かしている。彼女の指が私の陰茎をそっと撫でるたびに、その柔らかさと滑らかさに意識が揺れる。快楽の波に溺れ、焦燥感が一層募るのを感じながら、私はノワールに懇願せざるを得なかった。
「ノワール……お願いだから、射精させて……もう、限、界……」
その言葉が出た瞬間、彼女の唇に浮かぶ微笑みが一層深くなり、猫耳が軽く動いた。ノワールは私の言葉を十分に楽しんだ後、満足そうに小さく頷いて答えた。
「どうして欲しいのか、ちゃんと言葉で聞かせてくださいませ、殿下。そうでなければ、わかりませんわ」
彼女の声は、甘い蜜のように耳に響きながらも、その底には私を支配し、弄ぶ楽しみが隠されていた。その言葉に逆らう術など持たない私は、心の内に隠していた欲望を絞り出すようにして告白するしかなかった。
「ノワールの……そのとろとろに濡れた膣内で……締め上げられながら……射精させてほしい……」
ノワールの瞳が満足げに輝いた。私の欲望を満たすために、彼女は軽やかに動き、ゆっくりと私の上に体を滑らせていく。その温かさが私の肌に伝わるたび、胸が高鳴る。
「よく言えましたね、殿下。えらいですよ。ではご褒美に、殿下の陰茎を愛撫してとろとろになった私の柔壁で搾り取って差し上げますわ」
冷たさと慈愛が入り混じった声が、まるで甘く誘う囁きのように私の耳に届いた。
ノワールの琥珀色の瞳が私を見下ろし、その奥に秘められた支配欲と愛情が私を捕らえて離さない。まるで狩りを楽しむ猫が、獲物を弄ぶように、彼女は私の肉体と心を一瞬たりとも逃さない。
肉胴を柔らかい手で掴み、亀頭を膣口へと導くと秘所に撫でつけた。口腔とはまた違うぬるりとした感触に、全身がその感触を求めて反応する。
「もう待ちきれないのですね、殿下。そんなに私の中に入りたいんですか?」
ノワールの甘い声が、理性を溶かし尽くす。膣内に入れることが出来ればどんなに気持ちがよいのだろう?私はいったい今、どんな表情でノワールを見上げているのだろう。
「殿下のおちんちん、私、大好きですよ♡」
ノワールは小悪魔のように微笑む。
「カリが高くて、胴の真ん中がとても太くて…」
彼女の言葉が、私の全身を甘く締め付ける。彼女の指先が肉胴を這うたび快楽を引き立て、理性を溶かしていく。
「私、殿下のしか知りませんけど…もう死ぬまで殿下のだけ知れれば、ノワールは幸せです」
形を確かめるように指でなぞるとノワールは、ゆっくりと腰を下ろしていった。
―――――――――――
あとがき。
ノワールさん、積極的ですね!
彼女、殿下のことが大好きですから。
楽しかった、続きが少しでも気になる思われましたら⭐︎⭐︎⭐︎評価や作品フォローをどうぞよろしくお願いします!
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