続、8月でした。

8月

『予言の子供たち』●済

『凍傷』

『夏の彼方、窓辺の星』●済

『冷蔵庫の女』▲済

『梟の報酬』

『幻馴染』▲済

『鳥葬』▲済

『死と乙女』

『イマジナリー文芸部』★今ココ



「この『●済』って?」

「あ、前回話したやつです。自分用の目印なのでお構いなく」


 ああ、あとこれも貼っておかなければぺたり。


 ①描写が良いらしい。

 ②先輩との距離感が良いらしい。

 ③ノスタルジックが良いらしい。


 行ったり来たりするのも手間ですのでね。


「あれ、④······」

「わーわー」


 悪ふざけを、さらっとなかった事にしようとしているというのに。いや、イマジナリー部長の事だから分かって言っているはずだ。そこも良い。

 と言うか、あんまり行数進めると確認の為にスクロールするのも大変なのでこの辺りで。


 さて、8月はそんなわけで物書き的自分探しの旅だ。

 ①の効果をただ文章を飾るためだけじゃなくて、何かの意味や作用に使えないかと考えた。

 『冷蔵庫の女』、『幻馴染』、『鳥葬』あたりがこれになる。

 読む人にもこの作用を伝えられたのかは分からないけれど、まあまあ意図した通りには使えたような気がする。

 じゃあ上に戻って、今度は『▲済』のマークをつけよう。そして、つけたらここに戻る。

 

 残った作品は、とても書くのに苦労したので、今回の趣旨的には外す事にして。


「一応苦労した理由も考えてみる?」

「なるほど」


 なるほど。なんて素っ気なく返事したが、心の中は本当に、部長への感謝の念でいっぱいだった。と言うのもここまでで600文字。ネタバレの事もあるし、あまり細かくも書けず字数も進まない。そんな空気を察してか、この気遣い。

 

 思えばいつもそうだった。

 自分では言いにくい事を、部長は察して代わりに話してくれる。例え、人に辛口だと言われようとも構わずに。

 またある時は、場や展開を盛り上げる為に、たぶん部長の本来ではないキャラクターを演じた事もあるだろう。

 思えば部長はいつもそうだった。

 

 そんな部長に何を返したらいいのだろうか。

 部長と過ごした時間はまだ短い。それでも、この先部長に何かあった時は必ず駆けつける。

 そう、自分に誓ったのだった。


「妄想してないではやく」

「はーい」


 『凍傷』は現代ドラマドラマしたもの書きたかった。自分では珍しく登場人物に名前をつけたが、今思えばこれがあまり合わなかったようで。

 応援コメントで頂いた言葉に視点の距離感があって、なるほど、と思った。登場人物に名前をつけ、描写がそこに近づく程、言葉や表現が粘っこい。

 印象的なエピソードも思った程エモくなかった。なんでも実体験なら強く書ける、と言うわけでもないのかな。

 『死と乙女』は、好きな画家のエピソードを、描写も少なく淡々と書いてみたくて。


「これだけ毛色違うよね」

「ええ、本当に恥ずかしながら、えっと······」

「しょうがないなぁ。代わりに言ってあげるよ」


 イマジナリー部長は佇まいを正し、顔にかかった髪を白く細い指で梳いて耳にかけ言った。


 「純文学、したかったんでしょ?」

 

 わーわー遂に出た『純・文・学』。

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