第24話

あずき先輩に数学を教えてもらいながら、気がつけば結構遅い時間になっていた。


つい集中しちゃったな。ちょっと楽しかったし。



「わ、もうこんな時間……帰──らせてくれるわけないですよね。」



伺うように見れば、にこっと微笑まれる。逆に怖いんですけど……。



「分かってんじゃん。」


「明日も学校ですよ」


「今さら言う?」



無意味な抵抗は早々に諦めて、大人しく先輩の膝に乗せられる。



「お前はホント物分かりがいいな。」


「散々馬鹿にされてる記憶があります。」


「否定しねぇ。」



してよ。


お腹の辺りをぎゅっと抱き締められる。



「眼鏡邪魔。取って。」


「自分で取ってくださいよ……」



ため息をつきながら、先輩から眼鏡を外してテーブルの上に置く。


それを待たずして、深いキスと共にソファに押し倒されて。


火照った顔で見上げれば、相変わらず先輩は余裕そう。



「制服シワになっちゃう……」


「じゃ脱いで?」


「……」



ブラウスのボタンを一つずつ外す。体温の上がった肌が晒されれば、遅いとばかりに先輩がそこに顔をうずめ。


途中から長い指で器用にボタンを外していく。


良いように流されてるなぁ、私。

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