ウミドも坊主憎けりゃ袈裟まで憎いって訳でもないんですね。救いがありました。故郷で父の「心」の言葉、家族に周囲の大人や同じくらいの子ども達がいい影響を与えてくれたからかな。それに、大自然の中で自分の立ち位置、例えば食べ物に関していえば、いただくものである精神とか、働かないともらえない精神であるとか、その他、集団の中にいて、ぼんやりもしていられなかったとか。そうしたものも礎になっているのでしょうね。睨むとありますが、それは見張っているの強めた用語であるかと思いました。もちろん、憎らしいとの言葉もありますが。レオニスは、いま、隙がないとはいえ無防備に近いですよね。ウミドは警戒しているとも思います。
作者からの返信
こゆきさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
ウミドがレオニスをどう思っているか、十一歳のときと同じでないのは間違いないですね。
ひと言で表すのは難しいというか、たぶんウミド本人にも言語化ができないような気がします。
最後の「睨む」もそうですね。ウミドは間違いなく睨みつけていて、その対象はレオニスであったりそうでなかったり。
>無防備に近い
ですね。投げつけられた手拭いでレオニスが痛い思いをしたのは、避ける労力を惜しんだからです。
今のレオニスは普段よりもかなり弱った、もしかしてウミドが本気でかかれば倒せるかもしれない状態ですね。
深傷をもらっていたんですね。発熱ともなると、いろいろ嫌な想像をしてしまいます。衛生状態もあまり良くなさそうな環境ですし。
ウミドにとっては、複雑ですよね。いくら仇とはいえ、こんなところで死なれては困ります。
百勝のことはもちろん。きっと精神的にも、ただの仇と言い切ることのできない関係になってしまっている。はず。
レオニスがウミドを息子と呼ぶこと、本当の息子と同じくらい彼を現世に繋ぎ止めるものなんじゃないかなと思います。自分自身のためだけでなく、ウミドのことも背負って、ここまで勝ち抜いてきたんですから。
ウミド自身は嫌がっていますが、きっと表面上のことですよね。
どうか生き延びてほしいです。
作者からの返信
すずめさん、こんばんは。コメントありがとうございます。
どうも見た目の印象より良くない状態のようです。ウイルスだのバイキンだのという知識はない世の中ですし、衛生状態もお察しです。
もしこのまま死なれると、ウミドは困りますね。どう困るのか、それでも死んだらどうするのか、そのときの感情はどんなものか。
六年余の前とは胸の内も違っているはずですが、具体的にはウミド自身にも言語化できないでしょう。
>レオニスがウミドを息子と呼ぶこと
嫌がられながらも、ことあるごとに言いますよね。ウミドの返答というか罵倒も、文字どころか声にも顕れない変化はあるのかもしれません。
少なくともレオニスは、こんな場所へ連れてきた(勝手についてきたのであっても)責任を果たそうとしていますし、仰るように背負っているからこそできたのかもしれないですし。その点だけでも息子と呼びたくなる気持ちの一端と言えるのかもしれません。
さてそろそろ闘技場の暮らしも終わりが見える感じですが。レオニスは持ち直し、百勝を果たせるんでしょうか。ウミドも無事に同行できるんでしょうか。
流転の時が近づいています。