マッチョと藤田
白兎
マッチョと藤田
これは私が中学生の頃のお話です。
中学一年生の頃のクラス担任は、男性の体育教師で、背は高くないけれど、ゴリマッチョでした。担任の名字は忘れましたが、あだ名はマッチョ。生徒はみんなこのあだ名で呼んでいました。
クラスメイトで藤田という男子がいて、背が高くひょろがりで、すぐに怒る。それで、クラスの男子とよく取っ組み合いの喧嘩になる。そんな時には、マッチョを召喚。マッチョは藤田に落ち着けと声をかけて、後ろから羽交い絞め。そして、連行。これが我クラスでは日常の事だった。藤田はマッチョに羽交い絞めにされると喧嘩していた相手に罵倒を浴びせるが、身体は強固に拘束され、身動きが取れない。さすが、マッチョ。
藤田はマッチョを信用しているようで、いつも宥めすかされ、大人しくなって教室へ戻ってくるのだ。マッチョ、藤田をどうやって宥めていたのか、それは分からないが、さすが教師である。
そんな藤田だが、親がヤクザだという話だ。本当かどうかは確かめていないが、運動会に来ていた藤田の両親、とても目立っていた。白のスーツを着て真っ黒なサングラスの父と、綺麗な格好で、サングラスと日傘の母。ヤクザっていうのも頷ける。
なので、大体の生徒は傍観者でした。
マッチョと藤田 白兎 @hakuto-i
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