014
別にパンチじゃなくてもいいんだ。分解で木っ端微塵にすればあっという間だし、そっちの方が手間がかからなくて、実はいいんだ。
だけど力の差は知って貰わなきゃなあああああああああああああああああああ!!!!
右肘を曲げて、それを大きく振り被る。
「!?」
こんな大振りのパンチなら避けた方が良いだろうに、ジジィは俺の殺気に怯んだようで、ガードを選択した。
そのガードごと粉砕する右フック!目論見どり、ガードはぶっ壊れてジジィのこめかみにヒットする。
「ぐあっ!?」
ぶっ倒れたジジィ。骨折には至らなかったようだな。つうかこいつの身体が硬い事に今更ながら気が付いた。
そして思い出す。龍族の肉体はえらい硬いと悪魔が言っていたと。
「もうやめるのだ!爺、お前ももう引け!!」
ピンク髪が慌てて間に入るが、俺は殺す勢いで睨みつける。
「う……」
ビビッて身を引かせたピンク髪。こんなもんにビビるんじゃ、セレスやルシフとはやっぱ違うな。もっとも、あいつ等を殺すつもりで睨んだ事はないけども。
「お前等が売って来た喧嘩だってのは自覚しているよな?」
「喧嘩を売ったつもりは無い。私様は技巧奴隷を欲した。選ばれたのが貴様で、そんな男に喧嘩を売るなどする筈も無かろう!」
ビビりながらもちゃんと主張はして来たか、まあ、天晴と言っておこうか。
「アンナ様!この男はいけません!必ずや我々の脅威になる!今ここで殺した方が良い!」
ジジィが殺気立った目を向けて立ち上がる。ぶっ飛ばしたのは俺なりに気を利かせたんだがな?分解だったらもうくたばってんぞお前。
「
「ふん、皆殺しするつもりだったから丁度いい。お前にしちゃ気が利いたなジジィ」
「やめろと言っておるだろう爺!私様が欲した男だぞ!寿命の半分を使ってまで欲した男だ!爺も知っておるだろうが!純貴族が寿命の半分を使って喚び出す召喚術は希望通りの奴隷が手に入る!!」
そういやそうだったな。だが、欲したのは技巧奴隷だろ?手先が器用な奴が希望じゃないの?つうか、それだったら別に俺じゃなくてもいいんだよな?
だが、欲した条件に当て嵌まるのは俺しかいなかった。じゃあ他にどんな要望を出したんだ?
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