013
なので心当たりを話す。さあ、謎解きをしろ!
「俺って
「
顎に人差し指を当ててふむふむと考える。じゃあこれで謎の一つはクリアだな!
「しかし、貴様が欲した術は『全てを見通せる目』と『それを扱える程の霊力』だ。
い、言われてみればそうだが……
「い、生きている奴が全くいない場合ってあるのか?」
「無論。生者が存在しない場所ならばあるだろうよ」
「た、例えばどんな所?」
「地獄とか」
そ、そうだな。地獄に行く状況があるか解らんが、あそこは冥王しか踏み入れる事が出来ない場所、だったか。辺獄だったら冥王の許可があれば生きていけるようだが……
「じ、じゃあもう一つだ。実は俺ってつい最近……」
言いかけて口を噤んだ。これ言うのはちょっと……
「うん?なんだ?」
「あ、いや、気のせいと言うか、間違いだった。しかし、ともあれ、お前が俺を喚んだってのは無くなった訳だよな?お前が龍国に連れて来ただけで」
「う、うむ……そうなるな……」
「お前が言う奴隷契約は無かった事だ。間違いないよな?」
「対価を支払っていないのだからそうだろうよ」
「んじゃ俺の用事「貴様の用事なんぞ知るか人間の小僧が!!ワシをぶっ飛ばしてただで済むと思っておるのか!!」」
俺の言葉を遮ったのは、さっきぶっ飛ばしたジジィ。意外と元気じゃねーかよ。手加減しなきゃ良かったな。
「爺!まさかその男を殺そうとしておるまいな!?」
「それは当然の事ですじゃアンナ様!龍族のワシをぶっ飛ばしたのは流石に予想外ですが、こうされてはワシ等に宣戦布告したも同じ事!!」
目を血走らせて逆ギレをかますジジィに更にムッとした。
「おいジジィ、お前のボケた頭でももう知っている事だよな?俺はこのピンク髪によって強引に連れて来られたと。んで、目が覚めたら牢屋の中だよ。無理やり連れてきて牢屋にぶち込むとか、喧嘩売ったのはお前等の方だって自覚はあるだろ」
「だから何だ小僧!!」
「ここで俺にぶち殺されても文句は言えねーって事だ。こっちもお前等に頼み事、つうか渡したい物があるから渡りに船だったが、こうなったらしょうがない、全部ぶち壊して、全部ぶち殺してスッキリするだけだ!」
ジジィ、見下したように高笑いする。
「がはははははははは!!言いよるわ小僧!最強種族たる我等を皆殺しにするとは、大したホラ吹きよ!!」
「試してみるか?」
「!!!!?」
ぎょっとしたジジィの顔がドアップになっていた。それもその筈、俺は瞬時にジジィの懐に移動したのだから。パンチが確実に届く位置に、気付かれずに、超速で。これも予想外だろ?そんな顔だよなジジィ!!
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