【3日間限定公開】小説は何時に投稿するのがベストなのか

「喜び崇め奉れジョシュよ、ゾンビー化を治す薬を作ってやったぞ」


 ぺったんこの胸を張ってドヤ顔したハカセは、白衣のポケットから怪しい錠剤を取り出した。


「本当ですか! くださいください早くその怪しげな錠剤をください!!」


「ふむ、でも本当にいいのか?」


「良いも悪いも、良いに決まってるでしょ! ゾンビなんて早く卒業したいです! 早く人類になりたいです!」


「しかしなぁジョシュ、よく考えてみるんだ」


「な、なにをですか? どこに熟考する猶予があるんですか!?」


「だってさ、あのゾンビなんだぞ? 超レアなんだぞ? ゾンビなんて世界中を探してもお前しかいないかもしれないんだぞ?」


「う、うう……。それでも俺は……」


「今、お前はオンリーワンで唯一無二の存在なのだよ、いいのか? ホントに治しちゃって? 女子しかいないハーレム世界に迷い込んだ主人公みたいに、めっちゃモテるかもしれないのに?」


「うっ、そう言われるとしばらくこのままでもいい気がしてきました……」


「はいドーン!」


「ひぃ! なんですかいきなり!! 撃たれたかと思って銃弾跡を探しちゃったじゃないですか!?」


「それをスノッブ効果という」


「ああ、だから5話の副題に『3日間限定公開』って書いてあるんですね」


「うむ、その通りだ。しかし、今回のテーマはあくまで『小説を投稿するのは何時がいいの?』だ」


「あ、はい。で、何時なんですか?(どうせ素直に答えてくれないんだろうな)」


「よかろう。まず、色々なエッセイで既に書かれているが、読者が多い(と思われる)時間帯は朝、夕の通勤通学時間帯と昼休みの時間、この三峰で間違いない」


「その根拠は?」


「それは……、次回に続く」


「はあ!?」


「はい、パンパン!」


 ハカセは銃声を口ずさんだついでにハンドガンのトリガー引いた。弾丸が俺の心の臓の右心房と右心室を貫く。


「それをツァイガルニク効果という。要は『引き』だ。この『続きが気になる!』という効果を利用すれば読者のリピーターを増やせるんだぞ☆」


 ゾンビなので薄れ行かない意識の中で、ハカセが可愛らしくウインクした。


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