File7 甘いジュースは毒の味 前編

茂と桃奈が純一たちと会って数分後。店内はイヤな空気だった。

警察や鑑識かんしきが色々な調査をしていた。

石田友輔いしだともすけ(53歳)が、ジュースを飲んでいる途中に死亡したのだという。それで警察は、毒殺だと推理したのだ。

「違うんです、僕じゃありません!」

中山健二なかやまけんじ(47歳)が27歳の若手刑事・荒木清太あらきせいたに話していた。

中山は石田が店長をしている喫茶店の店員で、今日は石田と、もう1人の店員・有島雄二ありしまゆうじ(40歳)と自分の3人でここに食事に来ていたという。

「毒を入れるなら中山さんしかいませんよ。さっき、有島さんが言ってたじゃないですか。昨日の朝、店内で石田さんと非常にひどい喧嘩をしていたと。それで殺害しようと思ったんじゃないですか?」

「でっ、でも・・・。」

「荒木刑事!」

純一が言った。

「あれ、ちょうどいいところに!来てたんですね、純一くん、夏さん!」

純一たちは警察に協力することにし、何があったのかを聞いた。

「なるほど・・・。」

純一が頷く。

「イヤな事件ね。」

桃奈がつぶやいた。

「お願いですよ、探偵さん!疑いを晴らして、真犯人を見つけてください!」

「わかりました。オレたちが事件の謎を解いて見せます!」

純一は堂々と宣言した。・・・これまでに一度も1人で事件を解決したことがないのだが。

「私たちも協力するよ!」

「ありがとう」

優奈がいうと、中山は返事をした。


〈✨中編に続く✨〉

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